広島育成2位・中村貴 ウエスタン開幕戦で4安打の好スタート

 広島の育成・中村貴浩外野手(22)が開幕からアピールを続けている。ウエスタン開幕戦で“プロ初本塁打”を放つなど4安打3打点と結果を残し好スタートを切った。春季キャンプでは松山に下半身の使い方について指導を受けた。日々の積み重ねを大事にしながらバットで結果を残し、支配下登録を勝ち取る。

  ◇  ◇

 シンプルな考え方がアピールにつながっている。中村貴は打席の中で力強くスイングすることを意識する。結果を恐れずバットを振る。その姿勢が心にゆとりをもたらしている。

 「良太さん(新井良2軍打撃コーチ)とかにワンバンやボール球を振ってもいいからと言われた。学生時代にはなかったこと。思い切り振れているのが安打が出ている要因なのかなと思います」

 3月24日、ウエスタン5試合を終えた時点で22打数10安打、8打点、打率・455。衝撃的だったのは開幕戦となった17日の阪神戦だ。2-3の八回1死二塁で逆転の右越え2ランを放った。「2番・右翼」でスタメン出場したこの試合は“プロ初本塁打”を含め4安打3打点。最高のデビュー戦となった。

 初めて対戦する投手ばかり。受け身になれば後手に回る。「失敗を恐れないで、っていう言葉はかなりプラスになっています」。1軍のオープン戦に出場した12日ヤクルト戦で石山から放った左前打も、捉えたのは初球の146キロ直球。積極的な姿勢を貫き続けている。

 技術面では、左肩の開きが早くならないようにすることなどのテーマがある。その中でも春季キャンプで松山から指導を受けた下半身の使い方について反復練習する。

 「(体重移動をするときに)左の膝から右の膝に(体重を)乗せていく感じを教えてもらいました」

 指導されたことを実践すると、練習では打球の質に違いを感じるようになった。松山も同じ左打ちで長打力が魅力。「何か似ているね。頑張ってほしいとも言われました」。継続して取り組むことでさらなるレベルアップを図る。

 育成選手として入団した。目下の目標は支配下登録を勝ち取ることだ。中村貴は「とにかく一日一日、しっかりと練習をしていきたい。結果を残せれば(支配下登録は)おのずとついてくると思う」と力を込めた。今は目の前の1球に全力を尽くすだけだ。

 ◆中村貴浩(なかむら・たかひろ)2000年4月9日生まれ。福岡県出身。外野手。右投げ左打ち。身長177センチ、体重85キロ。小学1年から野球を始め6年時にはホークスジュニアでプレーした。九州国際大付では1年夏からベンチ入りした。九産大に進学し2年秋のリーグ戦で打点王、3年秋にはMVPなど4冠。22年度育成ドラフト2位で広島に入団。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス