藤井 6年目ブレークへ2つの取り組み2つの目標「キャッチボールもしっかり」

 広島・藤井黎来投手(23)が今季の飛躍を誓った。昨季はプロ入り最多の12試合に登板したが1軍定着はならなかった。最速152キロの若き中継ぎ右腕は40、50試合登板を目標に掲げ、平均球速アップとカーブの精度向上を目指している。プロ6年目のブレークへ、まずはキャンプ初日からのアピールを狙っていく。

 今年は必ずやってやる。藤井の心は、強い気概にあふれていた。現在は同じ中継ぎの島内らとマツダスタジアムを拠点に自主トレ。「キャンプ初日からガンガン、アピールできるぐらいの勢いで」と2月1日を見据えて汗を流している。

 昨オフはトレーニングに主眼を置いた。その半面「キャンプ初日から全力で投げるというふうには、あまりできていなかった」という反省があった。だからこそ今年はトレーニングと並行して「キャッチボールもしっかりしている」と投げることにも注力している。

 具体的な取り組みは二つ。直球とフォークを主体に投球を組み立てるが、昨秋のフェニックス・リーグからカーブの精度向上に着手してきた。「カーブがモノになってきたかなという感じ」。軌道のイメージは、パワーカーブのように球速もあって落差もある曲がり球だ。

 習得の度合いを高めながら「(相手には)真っすぐとフォークというイメージが強いと思う。カーブがあるとなれば選択肢も増える」と投球の幅も広げながら、打ち取る青写真を描く。

 さらに取り組むのは平均球速の向上。現在は140キロ台中盤だそうで、体の柔軟性も高めて「平均球速は150近く投げたい。平均球速が上がった方がフォークも生きてくるかなと」ともくろむ。

 育成出身の立場だったが努力を重ね、2軍で圧倒的な結果を残した。2020年9月26日に支配下選手登録を勝ち取り、同年10月8日の阪神戦(マツダ)で1軍デビュー。1回1安打無失点でプロとしての一歩を踏み出した。

 昨季は6月18日・ヤクルト戦から登板4試合連続無失点と、存在感を示した時期もあった。勝ちパターンの一角を担えるだけの信頼を得るべく、今季はさらなるアピールを目指す。「やっぱり試合数は投げないといけないと思っている。40、50試合は絶対にいきたい気持ちはあります」と誓った。生きのいい23歳の視線は1軍台頭と1年間通してのフル回転。ブレークを果たすべく、己の存在価値を2月1日から高める。

 藤井 黎来(ふじい・れいら)1999年9月17日生まれ。秋田県仙北郡美郷町出身。右投げ右打ち。投手。182センチ、91キロ。大曲工高では2年夏に甲子園出場。3年夏の秋田大会ではノーヒットノーランを達成したが、準決勝で敗れ甲子園出場は逃した。2017年度育成ドラフト2位で広島入り。20年に支配下選手登録をつかんだ。

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