カープ田村「開幕1軍にいける選手に」2年目の19歳「自分を高めていくだけ」

 広島は7日、3年ぶりに行われる秋季日南キャンプに向けて宮崎入りした。来季2年目で、参加メンバー最年少の田村俊介外野手(19)は、自慢の打力を存分にアピールすることを誓った。今季の1軍デビューはならなかったが、打撃センスが光る若手の有望株。来春キャンプの1軍帯同と開幕1軍を目指して、鍛錬を重ねる。

 引き締まった表情を浮かべ、田村は日南に到着した。いよいよ始まる、初の秋季キャンプ。1年目の今季は1軍出場なし。それでも参加メンバーに名を連ねたことが、周囲からの期待の高さを物語っている。「チャンスをもらえた。頑張ってアピールしようと思います」と絶好の機会を逃すことなく、飛躍への土台を整えていく。

 一番の魅力は、やはり打撃。10月31日まで実施されていた、みやざきフェニックス・リーグでは全17試合に先発出場し、計61打数17安打。打率・279、2本塁打、7打点。同20日のヤクルト戦で右越え3ラン、翌21日の日本ハム戦では右中間へソロを突き刺し、2戦連発で非凡さを見せつけた。

 直球に振り負けなくなったことが大きい。以前はバットのヘッドが下がり、球に対して遠回りしていた。さらに、足を上げた時に右肩が回って捕手方向に入り、投手側に背中が向く癖も修正。「直球を捕まえる感覚が、やっと分かってきたというか。はじき返すことができた」と手応えを感じており、今キャンプでは「その確率を上げられるように」と速球打ちの完全習得に主眼を置く。

 胸が高鳴る対面も心待ちにする。新たに加わる新井良太2軍打撃コーチに「打撃について、まだ自分が知らないことがたくさんあると思う。どういうふうに直していけばいいか、聞いてみたい」。

 今季のウエスタン・リーグでは43試合に出場。打率・185、0本塁打、11打点と、決して満足できる数字ではなかった。指導を仰ぎながら“引き出し”を増やし、来季につながる技術と考え方を吸収していく。

 第2クールからは紅白戦も実施される見込み。日南の地で存在価値を高めていけば、来春キャンプの1軍スタートも現実味を帯びてくる。「自分をどんどん高めていくことだけだと思う。(来年)春のキャンプも呼んでもらえるように。そこが大事かなと思う。開幕1軍に行けるような選手に、なろうと思っています」。飽くなき向上心を胸に刻み、己の株を上げる秋にする。

 ◆田村俊介(たむら・しゅんすけ)2003年8月25日生まれ、19歳。京都府出身。178センチ、90キロ。左投げ左打ち。外野手。背番号60。今季推定年俸500万円。共楽少年野球クラブで野球を始め、明徳義塾中では軟式野球部に所属。愛工大名電では1年春からベンチ入り。21年度ドラフト4位入団。

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