広島 小園復帰も坂倉の執念1発のみ 昨秋外れ1位指名の山下から得点奪えず
「広島1-5ヤクルト」(30日、マツダスタジアム)
ため息が球場全体を包んだ。九回。坂倉が今野から16号ソロを放ち執念を見せるものの、最後は磯村が左飛に倒れ試合が終わった。6安打1得点。負けられない戦いで、広島の攻撃がつながらなかった。
初対戦のドラ1左腕・山下に封じられた。三回無死一塁では、磯村が三ゴロ併殺打に倒れるなど無得点。四回は先頭の野間の二塁打後に、上位打線が打ち取られた。
「積極的にどんどん振っていってくれたけど仕留め切ることができなかった」と朝山打撃コーチ。直球が打者の手元で自然に滑るタイプ。それを考慮して打席に立ったが、結果は伴わなかった。
昨秋のドラフト会議で、外れ1位で指名した山下の前に八回途中まで5安打無失点。体調不良で離脱していた小園が復帰し、現段階でのベストメンバーで臨んだ一戦は、悔しさだけが残った。
主力が新型コロナウイルス陽性や、コンディション不良などで離脱した時期があった。緊急事態に出番をもらった控え組は、懸命なプレーで存在をアピール。今季のチーム打率や総得点はリーグ上位だ。
それでも4年連続でのBクラス。残り1試合を来季につなげなければならない。朝山コーチは「若い選手を使いながら、どのメンバーを使ってもベストを尽くす」と力を込めた。