稲葉監督 鈴木誠也はやってくれる-「信じている」 侍4番は?守護神は?【インタビュー】
東京五輪開幕まであと4日-。19日から仙台で始まる代表合宿を前に野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督(48)がデイリースポーツのインタビューに応じた。悲願の金メダル獲得へ、打線の主軸を担う広島・鈴木誠也外野手(26)に絶大な信頼感を寄せ、五輪4番の筆頭候補として、チームをけん引する活躍を期待した。
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-本戦は目前。すでにライバル国の代表メンバーも発表され、NPBでプレーする選手、またはNPB経験者も多数含まれていた。
「NPBでやっている選手が入ったということは、日本の情報は各チームに流れるということ。そういう意味では丸裸にされている感じはする」
しかし稲葉監督が気に掛けるのは情報戦ではなく、各国の投手と野手の人数の割合だ。
「アメリカやメキシコは投手が12人で、1イニングずつ投手をどんどん代えてくる戦い方をすると予想している。そうなると簡単に点数は取れないなと。こちらも先に点を与えないという考え方をしないといけない」
国際大会では先手を取ることが重要となる。その点でいけば注目は打線の組み方だ。
-打順は固定していく考えか。
「基本的には日替わり。毎日、対戦国が変わるし、結構変則の投手もいる。固定というよりは柔軟性を持って、打線の、線をどうやって作るのかで決めていきたい」
-臨機応変に戦うことが大事。
「そう感じています。プレミアは誠也(鈴木)に4番をずっと任せたが、今は4番を打てる選手が3番、2番とチームでいろんな打順を打っている。今回は4番というのを固定せず、いろんな考え方でと。あとは先発投手がどういうタイプになるか。やはり先発を早く崩さなければ、後半は1イニングずつの継投になる。先発投手を崩せるというところを考えながら打順は組んでいこうかなと」
-鈴木誠も復調気味。彼への信頼感は。
「誠也は1試合の中で修正ができるし、徐々に打球も上がってきている。状態というのは、ここから五輪までの期間で落ちるかもしれないし、上がるかもしれないので調子を見極めてというのは正直、すごく難しい。その中で誠也は自分でいろんなことに取り組みながらやってきているし、勝負強さもある。そこの信頼は全然変わりなく、やってくれると信じている」
もう1つのポイントは抑え。新人ながら選出された広島・栗林、西武・平良、DeNA・山崎と候補は多い。
-抑えは固定せずに臨む考えか。
「まずは決めずにいくが、こちらがプランを持っていないといけないとは思っている。もちろん状態を見ながら七、八、九回の3イニング(の投手起用)を考え、最後、抑えはこの投手というのが決まっていくと思う。(19年)プレミア12もそうだった。やっていく中で何となく投げるポジションが決まっていく。そういう形になればと考えている」
-候補には栗林や平良、山崎がいる。
「この抑えの1イニングは誰でもできるポジションではない。もちろん決勝戦になれば総動員ということにはなっていくが、そういう形を取らなくていい(継投の)状態に持っていけるよう、こちら側もしっかりとやっていきたいと思う」