広島ドラ1・栗林 偉大な背番号「20」自分色に染める!新妻に結果で恩返しじゃ
広島は15日、広島市内のホテルで育成を含む新人7選手の入団発表会見を開き、ドラフト1位の栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=が夫婦二人三脚で1年目から2桁勝利を目指すと意気込んだ。今年7月に結婚し、夫人と歩むプロ1年目。即戦力右腕は佐々岡監督や新人王の最右翼・森下が挙げた1年目の成績を超え、最愛の妻に恩返しする。
ひな壇に上がり、これから始まるプロ野球人生を堂々とした表情で思い描いた。会場の視線を一身に浴びても気後れはない。この日雪が降った広島市内の寒さとは対照的に、熱く力強い言葉で所信表明した栗林。初めて背番号20のユニホームに袖を通し「これからプロ野球選手としての道を進んでいくということで、すごく期待とワクワク感があります」と胸の高鳴りを伝えた。
数え切れないほどの期待を背負って踏み出す、プロとしての第一歩。一番の支えは今年7月に結婚した沙耶夫人の存在だ。栗林は年明けから入寮予定。開幕後は流動的だが、ひとまず来年2月までは“単身赴任”となる。野球が仕事になる夫のため、沙耶夫人は料理の勉強を始めるという。
そんな献身的な姿勢に右腕は「自分のサポートのために全力を注いでやってくれているので、そういう面でも結果を出して、恩返ししないといけない」と身を引き締めた。
社会人を経て飛び込むプロの世界。安定という言葉とは無縁の場所に身を置くからこそ、妻を支えたいという思いは強くなる。「(離れ離れになる)2カ月間しっかり頑張るから、奧さんも2カ月しっかり頑張って、という感じですかね」。お互いを信じながら、二人三脚でサクセスロードを歩んでいく。
1年目の目標は「先発だったら10勝以上して、10勝10敗ではなく貯金を作れるように」とチームへの貢献度を重視。「(13勝を挙げた)佐々岡監督の1年目の成績に負けないように、森下の成績(10勝3敗、防御率1・91)にも負けないように」。1年目から2桁勝利を挙げた指揮官と新人王最有力右腕を超えていくことに、闘志を燃やした。
球団最多通算213勝の北別府学氏、同最多通算165セーブの永川勝浩2軍投手コーチが背負った「20」を受け継ぎ、「20の数字の重みを実感できている。何か一つチームで一番の成績を残して、小学生や、これから生まれてくる子たちに『背番号20は、栗林』と言ってもらえるように」。偉大な背番号を自分の色に染め上げ、妻に最高の恩返しを届ける。




