広島の薮田和樹投手（２８）が１９日、１軍に合流した。２２日の阪神戦３戦目での先発が見込まれる。野村が１６日に右鎖骨下静脈血栓症除去手術を受けたことで訪れた登板機会。来春キャンプを先発組でスタートさせるためにもアピールする。

　巡ってきた好機を生かさないわけにはいかない。薮田は「先発調整した中での先発はまた違う。結果で表したい」と力を込めた。

　開幕前は九里、遠藤とのローテ残り２枠の争いに敗れた。中継ぎとしてシーズンに入り、ローテの谷間で中継ぎが先発するオープナーを２度務めた。短い回、ロングリリーフともにできるのも武器だが、先発へのこだわりは強く持ち続けてきた。

　前回１３日のウエスタン・オリックス戦は７回１失点。２軍降格後、長い回を投げ抜くために磨いたストライクゾーンで勝負する投球で結果を出した。「できるようになってきた」。先発としての試合勘が戻ってきた。

　オープナーとして先発マウンドに立った９月１３日の阪神戦は２回１／３を５失点（自責点４）でＫＯされた。リベンジに燃えている。「春のキャンプ、どこから（先発か中継ぎ）スタートするかにも関わってくる。いい投球を見せて、１軍に残るということにこだわっていきたい」。来季に向けても敵地で存在感を示してみせる。