広島・大瀬良 右肘手術後初激白 家族、仲間のため…来春万全で復帰する!

 広島の大瀬良大地投手(29)が9日、廿日市市の大野練習場で術後初めてリハビリを公開した。9月16日に群馬県館林市の病院で「右肘関節鏡視下遊離体摘出・骨棘(こっきょく)切除・滑膜切除」の手術を受けた。シーズン中の大きな決断は来季を見据えてのもの。状態を万全に整え、マウンドに戻ることを誓った。

 すっきりとした表情が印象的だった。右肘の手術後、初めて報道陣の質問を受けた大瀬良に悲壮感はなかった。胸にあるのは、今できることに精いっぱい取り組むという決意。来季を見据え、前だけを向いていた。

 「抹消になった時点で今季はきついなと思っていた。前向きに捉えて、良いステップを踏んで(来年の)春のキャンプ、開幕へ向けて良い形で進めていくということが、その時期に判断した要因でもあります」

 右肘を確認しながらの登板が続いていた。状態に波がある時は、直球に本来の力強さがなかった。球速が140キロに届かない時もあった。11試合で5勝4敗、防御率4・41。「あのまま頑張っていてもチームに貢献するどころかマイナスになる」。不本意な投球が続き、9月6日に出場選手登録を抹消された。同16日に人生2度目となる右肘の手術を受けた。

 「離脱してしまうことに対しての責任は、とても重く受け止めています。チーム状態がなかなか上がっていかない中で、落ちることになってしまったので」

 シーズン途中での離脱は最も避けたかった。2年連続での開幕投手。大黒柱としてチーム、投手陣をけん引していくという強い思いがあったからだ。大きな決断の背景にはもちろん葛藤があった。

 それでも最後は家族やトレーナーに背中を押された。首脳陣、チームメートからも声を掛けられた。「しっかり頑張るから、気にせずに自分の体と向き合って頑張ってくれと言ってもらった。その言葉に甘え、しっかり治してから思いをまた来季につなげていけたら」。心が軽くなり、決意を新たにした瞬間だった。

 この日は3時間のリハビリ。室内で患部付近を強化し、可動域を広げるストレッチに取り組んだ。その後は瀬戸内海に面したグラウンドに出て中崎、戸田とランニングで汗を流した。

 「若い選手たちが一生懸命頑張っているし、主力の選手も歯を食いしばって頑張っている。復帰した時、同じことを繰り返さないように、そして、より良いパフォーマンスを出せる形で戻れるように」。明るい表情と前向きな言葉。復活ロードをひたすらに歩んでいく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス