広輔が初打点で点火!打線爆発で今季初3連勝&初のカード勝ち越し 単独最下位脱出

 「広島9-2DeNA」(20日、マツダスタジアム)

 広島が今季最多の1イニング6得点を奪うなど本領を発揮し、今季初の3連勝を飾った。田中広輔内野手(29)は今季初打点となる決勝犠飛を放つと、23打席ぶりの安打となる適時打もマークし、打線を引っ張った。7カード目で今季初のカード勝ち越しを決め、単独最下位から阪神と並び5位タイとなった。

 本領を発揮する打線とともに、トンネルを抜け出した。田中広が23打席ぶりの安打となる適時打を放つなど、3打点で火付け役となった。「ホッとしてますけど、まだまだなので、続けていくしかない」。表情を引き締め、言葉を紡いだ。

 三回1死三塁から左翼へ今季初打点の先制犠飛を放つと、2-0の四回2死満塁だった。「とにかく積極的に打ちにいきました」と井納の初球カーブを中前へはじき返し、2者が生還。13日・DeNA戦以来の「H」ランプが、さらにチームに流れを引き寄せた。

 なお一、三塁から菊池涼が左翼線適時二塁打、バティスタも左翼フェンス直撃の2点適時打と続いた。打者一巡の猛攻で、今季最多の1イニング6得点。ここまで打線のつながりが欠けていた部分もあったが、カープらしい攻撃で得点を積み重ね、迎打撃コーチは「高い球を狙うということができていた。低めの見極めだったり兆しはあった。(昨季までを)思い起こしながらやっていければ」とうなずいた。

 田中広は開幕5戦目の3日・中日戦から27打席連続無安打もあり、2度目のトンネルだった。不振が続いた中でも「自分の仕事をしっかりやる気持ちで」と決して下を向くことなく打席に入り、好結果を生み出した。

 余念のない準備も不変の姿勢だ。「僕は尻周りが弱い。走るにも守るにも大事」。昨季までに続き、本拠地だけでなく遠征先でも球場入り前に宿舎でチューブを使ったトレーニングなどを行う。地道な努力は必ず結果につながる。

 チームは今季最多の12安打で9得点を奪い、今季初の3連勝。開幕7カード目で初の勝ち越しを決め、単独最下位を脱出した。緒方監督は「野手もうちらしいつながりのあるものを出してくれた。明日しっかり戦うだけ」と力を込めた。「どんどんいい方向に向かうように頑張っていきたい」と田中広も前を見据えた。鯉の季節が近づいていくとともに、浮上への道をたどっていく。

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