【ドラ2島内×横山氏、特別対談2】ルーキーで一番最初に1軍経験したい
広島のドラフト2位・島内颯太郎投手(22)=九州共立大=とカープOBでデイリースポーツ評論家の横山竜士氏(42)が、春季キャンプ特別対談を行った。島内はここまでのキャンプを振り返り、横山氏からプロで長く活躍するための助言を授かった。ルーキーの目標は開幕1軍だ。
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横山「練習が終わってホテルに帰ったら何をしてるの?」
島内「ずっとベッドで横になっています(苦笑)。動く元気がないというか。部屋に入った瞬間、気持ちが緩んで『はあー』って。何もする気が起きないというか…」
-横山さんの1年目のキャンプは?
横山「1年目は5人部屋だったよ。昔話するのは好きじゃないけど、今の環境に慣れてほしいね。みんな体が大きいでしょ?」
島内「大きいですね。特に下半身が」
横山「大きくなると自然とボールも良くなるしね。変化球は何を持ってるの?」
島内「フォークとチェンジアップです。一応スライダーも持ち球にあるんですけど、(大学の)最後のシーズンで、球種を絞られてきたのでスライダーを覚えました。そんなにキレは良くないですけど、見せ球として使っています」
フォーク自信
横山「一番自信があるのは真っすぐとして、次は?」
島内「フォークです」
横山「どういうイメージ?空振りを取るフォーク?」
島内「フォークはカウント球でも投げますし、追い込んだらウイニングショットとしても使います。チェンジアップはカウント球という感じです」
横山「1年間1軍にいるためにはどうしたらいいと思う?」
島内「真っすぐがどれだけ通用するかだと思います。自分の課題はカウントが取れる変化球で、あと1つ、2つほしいとずっと思っていて。フォークとチェンジアップだとあまり緩急差がないので。フォークは落として、チェンジアップはシンカー系なんですけど、イニングを重ねるごとにバッターが慣れてくるので」
横山「自分が若いときは真っすぐ、カーブ、フォークを投げていた。カーブを見せることでストレートを早く見せられたし、ストレートのキレを見せることでカーブで空振りを取れることもある。縦のカーブを覚えたら、今持っているボールも生きてくると思うね」
島内「カーブは中学校の時までは投げられたんですけど、硬式になってから感覚が分からなくなって」
横山「カーブが持ち球だった佐々岡さんがコーチだからね。日本シリーズを見ていてもソフトバンクの投手のナックルカーブは左打者、右打者に対しても大きな武器になっていた。右投手にとって対左打者、対右打者の数字を出されると、左打者の数字はなかなか良くなっていかない。左打者をいかに抑えるか。カーブを遊びでもいいからやっていったらいいと思うね」
父親からの指導
横山「お父さんから野球を教わったと聞いたけど、指導はどうだったの?」
島内「小さいときは難しいことを言われると『分からんし』と思ってたんですけど、だんだん分かってきて、試してみたらよかったこともありました」
-新人同士の仲はいい?
島内「みんな仲いいですよ」
-小園君は?
島内「生意気です(笑)。見て分かるように」
横山「バシッと言ってやろうと言う気はないの?」
島内「そうですね、一応、4つ学年が上なので…。そのうち分かってくるのかなと思います(苦笑)。正随は面識がなかったんですが、存在は知っていました。大阪桐蔭の4番だったので」
横山「そうか、やっぱり一番最初に1軍に行きたいよな」
島内「そうですね、一番最初に経験したいというか、一番いいのは1軍にいることです」
横山「自分は1軍スタートじゃなかったし、投げるよりトレーニングばかりやってた時代だった。今は環境もいいし、周りの先輩も1軍で経験のある先輩ばかりだから、分からないことがあれば何でも聞いたらいいと思う。1年目の時からコンディショニングをしっかりやっておくと、来年再来年に生きてくると思うし」
(続けて)
「シーズンも長いからね。自分の体をいかに回復させるかということもプロ野球選手にとってはすごく大事なことだから、『疲れたから球威が落ちました、ダメでした』では通用しない。自分はどういうトレーニング、練習、治療をしたら回復できるかということを見つけていけるといいよね。長くプロ野球をやる上で大事だから。まずは開幕1軍が目標だね」
島内「そうですね、そこが目標です。それがダメでも…」
横山「先発でもリリーフでもいけるように?」
島内「はい、とりあえず開幕1軍に残れるように頑張ります」