誠也 サイクル超え5の5!2発!7打点 6発マジック「42」点灯前夜祭

 「ヤクルト7-13広島」(1日、神宮球場)

 ℃℃℃(ドドドォー!!!)と広島が神宮で花火大会を開催した。鈴木誠也外野手(23)が2本塁打を放つなど5安打7打点の活躍だ。4番の一撃で勢い付いた打線は丸、田中、菊池、バティスタにもアーチが生まれ、13年8月2日・ヤクルト戦(神宮)以来となる1試合6本塁打を記録した。打線がチームを勝利に導きヤクルトに連勝。最短で2日に優勝マジックが点灯する。

 神宮花火大会のトリを飾ったのは、鈴木だった。七回2死一塁。中沢の初球を完ぺきに振り抜き、バックスクリーンへ突き刺した。

 1~4番に一発が飛び出すなど、計6本塁打。鈴木の1試合5安打は2年ぶり2度目、7打点は自身初だ。最高の結果に「きょうはちょっと出来過ぎ。ファンのみなさんが喜んでくれたらそれでいいです」。額に大粒の汗をにじませながら言葉をつむいだ。

 初回1死一、三塁でブキャナンの直球を左翼席へ運んだ。高めに浮いてきた失投を逃さない。「感触は良かったので打球は見ていなかった」。まだ明るさが残る空に打球が舞い上がった瞬間、誰もが柵越えを予感した鋭い打球だった。

 二回に左中間への二塁打を放つと、三回には右前へ運んだ。自身初となるサイクル安打に王手を掛けて臨んだ五回は、右翼線を破る適時二塁打。そして八回は“サイクル超え”となるソロ本塁打だ。

 今季4人目の偉業達成はならなかった。それでも4番の存在感を示す活躍。緒方監督は「狙ってほしかったけどそうそう出るものではない。でも最後をホームランで締めてくれてナイスバッティングだった」とたたえた。

 打撃の中で常に冷静さを保っている。風張から放った五回の適時二塁打は、足を上げずノーステップで放ったものだ。「ホームランは誰しも打撃が崩れる要因になりかねない。でも誠也は冷静に相手を見て(打ち方を)切り替えた」と迎打撃コーチ。打席ごとにリセットできるメンタリティーがある。東出打撃コーチも「手が付けられなくなる気配と兆しがある」と太鼓判を押した。

 チームの1試合6発は5年ぶり。次打者につなぐ意識を徹底する打線は、好調を維持して球団史上初のリーグ3連覇へ突き進む。この日、阪神とDeNAの自力優勝が消滅。2日にも広島に球団史上最速の優勝マジック「42」もしくは「43」が点灯する。さらに緒方監督は通算300勝に王手をかけた。

 「夏は打たないと厳しい戦いになる」。鈴木は表情を引き締めロッカーへ続く階段を上った。貯金「18」は今季最多。首位を独走しても油断はない。

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