アドゥワ満塁斬り シビれた!誠の魂 畝コーチ「大したもの」評価急上昇

 「中日3-2広島」(22日、ナゴヤドーム)

 今季初の同一カード3連戦3連敗を喫した中で、高卒2年目右腕が明日につながる光を放った。3番手で登板した広島・アドゥワ誠投手(19)が、七回無死満塁のピンチをしのぐ快投。2回をパーフェクト投球で、4日のプロ初登板から9試合連続無失点とした。首脳陣の評価も右肩上がり。若鯉が日増しに存在感を高めている。

 3連敗の中でも、明るい材料があった。アドゥワが無死満塁と絶体絶命の場面を抑え込むなど2回を無失点。ピンチ脱出を「たまたまです」と謙遜した右腕は「低めに投げればゲッツーの確率も上がるので、そこだけ意識した。今日は低めに投げられたと思う」と納得の表情を浮かべた。

 冷静に、196センチの長身から磯村のミット目掛けて腕を振った。出番は1点ビハインドの七回無死満塁。動く直球を使いながら、京田を低めチェンジアップで空振り三振に斬ると、続くアルモンテも外角低めチェンジアップで二ゴロ併殺。「それだけは自信がある」という変化球を決め球に窮地をしのいだ。竜党のため息を背に、ナインからねぎらわれベンチへと戻った。

 「『ランナーがいないと思って投げろ』と周りからも言われていたので、開き直れた。自信になります」

 八回もモヤ、平田、亀沢を三者凡退。4日のプロ初登板からこの日で9試合目。計10回2/3を防御率0・00と無失点投球を続けている。日に日に存在感を際立たせる高卒2年目。緒方監督は「よく頑張ってくれた」と称賛し、畝投手コーチも「ストライク先行で投げて、よく切り抜けてくれた。大したものだ」と高い評価を口にした。

 1年目の昨季は1軍経験がなかったが、今春キャンプは1軍スタート。「体が前に突っ込みがち。そこを意識して、極端に言うとたたきつけるイメージで」と角度を生かすことや、制球力を得るためにテークバックをコンパクトにするなどフォーム固めに尽力してきた。キャンプ最終日には監督賞を受け、オープン戦でも結果も残し開幕1軍。ここまでたどり着いた。

 現在は全てビハインド時の登板。快投を続けることで信頼度を上昇させ、リリーフ陣の中での序列も上げていきたい。「(点を)取られる時は来ると思うけど、やることは変わらない。低めに投げきることを徹底してやっていきたい」と決意を新たにした右腕。惑うことなく、結果を残し続ける。

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