丸完璧1号2ラン MVP男「準備できている」
「広島6-2中日」(31日、マツダスタジアム)
糸を引くような打球がバックスクリーンに飛び込んだ。3点リードで迎えた五回に広島・丸佳浩外野手(28)が1号2ラン。「いい手応えでした」。カープファンの大歓声の中、足取り軽くダイヤモンドを回った。
この回、中前打で出塁した田中を菊池が犠打で進めた。タナキクがお膳立てしてくれたチャンスにマルが応えないわけにはいかない。ジーの139キロのツーシームを狙い撃ち。「2人がいい形で回してくれたので、しっかり仕事ができて良かった。一番いい結果になった」と喜んだ。
勝利を決定づけたのが丸なら、四回の逆転劇を演出したのも丸だった。1死から四球を選び、続く鈴木が左前打。左翼のアルモンテが打球処理にもたつくのを見ると、丸はすかさず三塁を陥れ、その間に鈴木も二塁へ。この後、チームは一挙4点を奪って逆転に成功。相手のわずかなミスも見逃さない積極果敢な走塁にも「しっかり準備はできているので」と涼しい顔だ。
緒方監督も「相手のスキを突く走塁でチャンスが広がった。四回は非常にいい攻撃を見せてくれた」と目を細めた。昨年のMVP男の活躍もあり、チームは開幕2連勝。「いい意味で切り替えて、また明日です」。試合後の選手通路に、チームリーダーの明るい声が響き渡った。





