丸「3番・中堅」解禁 打って2打数2安打&守って不安一蹴

 「オープン戦、広島6-6ヤクルト」(10日、マツダスタジアム)

 広島・丸佳浩外野手(28)が、ヤクルトとのオープン戦(マツダ)に「3番・中堅」でスタメン出場し、今年初めて守備に就いた。春季キャンプから右肩の仕上がりが遅れ、実戦での守備を回避していたが、ついに解禁。危なげないプレーで不安を一蹴すると、バットでも2打数2安打ときっちり結果を残した。開幕まで残り20日。昨季のセ・リーグMVPが“完全復活”だ。

 「3番、センター・丸」-。待ちに待ったアナウンスに、2万5000人超の大観衆が沸いた。今年初のマツダスタジアムでのオープン戦。ついに実戦守備を解禁した丸が慣れ親しんだ場所で輝きを放った。

 「これまで守れていなかったけど、そこまで感覚がずれているということはなかった。(風の影響も)そんなに気にしていない」

 計5度の守備機会を無難にこなした。三回にはバレンティン、畠山の飛球を処理。全力でスローイングする場面こそ訪れなかったが、不安はなし。ハツラツとした動きで全快ぶりをアピールし、四回の守りからベンチに退いた。

 守備のリズムが打撃にも好影響を与える。初回、守備に就いた直後の第1打席は2死から先発ブキャナンの144キロを中前へ。三回先頭の第2打席もカウント2-2から外角高め146キロの球に力負けせず、左越え二塁打とした。「積極的にスイングできた。2打席目は追い込まれていたので良かった」。昨季リーグMVPに輝いた打棒は今年も健在。貫禄の2打数2安打だ。

 2月前半に右肩の違和感を覚えてから慎重に調整を進めてきた。「多少の浮き沈み」はあったというが、トレーナーのサポートもあり、悪化することはなかった。実戦では「1番・DH」での出場を続け、この日の復帰を目指してきた。「僕みたいな選手は守れないと意味がない」。走攻守すべてで高いパフォーマンスを発揮する丸のスタイルは今年も不変だ。

 頼もしい男の復帰に緒方監督も一安心だ。鈴木の守備復帰と併せて「残り11試合なのでね。この時期から守備に就いて『打つ、守る、走る』をどんどん上げていってもらわないと。開幕を見ればね。そのための本人たちも第一歩じゃないかな」と深くうなずいた。

 丸は「まだまだピッチャーのクイック(モーション)だったり、反応は確認しないといけない」と話す。今後は徐々に出場イニングを延ばし、攻守の課題をつぶしていく。残り20日。万全の状態で開幕へ向かう。

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