堂林18年鯉1号「今年こそ3連覇に貢献」 緒方監督絶賛!成長認めた

 「広島春季キャンプ」(8日、日南)

 広島・堂林翔太内野手(26)が8日、シート打撃で戸田から左越えへ“チーム1号本塁打”を放った。さらに次打席でも右翼フェンス直撃二塁打を記録。緒方監督は昨秋キャンプからの成長を認め、打撃内容を高く評価した。

 2018年“チーム1号”は堂林のバットから生まれた。シート打撃の1打席目。狙い澄ましたように、戸田の直球を振り抜いた。快音を残した白球は、美しい放物線を描いて左翼席後方に着弾。鮮やかな一撃で、天福球場に詰めかけた鯉党を沸かせた。

 「結果が出たことが自分の中でうれしい。すごくいい感触で打つことができました」

 2打席目も無死二塁から右翼フェンス直撃の二塁打をマーク。右方向へ伸びる堂林らしい打球で塹江の直球を打ち砕いた。3打数2安打2打点。左投手から快音を重ね、「そこを意識していたので、良かったです」とホッと胸をなで下ろした。

 昨秋キャンプから続けるフォーム固めが実を結びつつある。ポイントは左足を上げた際のバランス。「押されても倒れないように」(迎打撃コーチ)今キャンプでもバットを振り込んできた。第2クールを終え、疲れも感じているが「背筋を伸ばして我慢した」と原点に立ち返った。

 今キャンプは好調を維持する。4日のフリー打撃では高橋昂から特大の一発。7日のシート打撃でも辻から左前打を放った。緒方監督は「今日は堂林がたくさんの拍手をもらっていたね。いい内容の打球を飛ばしていた。キャンプ初日から安定した打撃フォームで練習していた。当然こういう結果につながる」と手放しでたたえた。

 プロ9年目。自分の殻を破ろうと、不退転の覚悟を持って、オフを過ごしてきた。年明けに2年連続で護摩行に参加。燃えさかる炎の前で心を鍛えると、広島に戻ってからは技を磨いた。「自分は打たないと試合に出られない」。マツダスタジアムに隣接する室内練習場で、一心不乱にバットを振り続けた。

 「昨年はチームに貢献できなかった。今年こそ、チームの3連覇に貢献できるようにやっていきたいです」

 練習後はニコリともせず、端正なマスクを引き締めた。自らが置かれた立場は誰より知っている。し烈な外野争いに食らいつき、道を切り開いていく。

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