西川 執念見せた 人生初のヘッドスライディング&チーム唯一のマルチ安打

 「中日7-1広島」(9日、ナゴヤドーム)

 自然と体が反応したという。九回1死。広島・西川が一塁へ頭から飛び込んだ。高校、社会人時代も経験がなく「人生で初めて」と振り返ったヘッドスライディング。得点にこそ結びつかなかったものの、執念で二塁内野安打を勝ち取った。

 左腕・笠原の外角カットボールを二遊間へはじき返した。ギアを上げ全力疾走。気が付けば土煙が舞っていた。「それだけヒットが欲しかったってことでしょう」。この試合前まで対右投手の打率が・318に対し左投手は・118。苦手意識を振り払う意味でも、無意識のうちに安打にこだわっていた。

 安部が腰の違和感を訴えているため、3試合連続で「7番・三塁」でのスタメン出場。二回には中前打を放ち、チーム唯一の複数安打をマークした。定位置獲得にはチャンスなだけに「必死になってやっている。どんな形でも結果を残さないと」と力を込めた。

 打線は4投手の前に5安打1点。大野からは6四球をもらいながら、3併殺などもあり得点は菊池のソロ本塁打による1点のみに終わった。1勝1敗で迎える10日は“鯉キラー”八木と対峙(たいじ)する。「また、あした。(気持ちを)切り替えて戦う」と緒方監督。チーム一丸で9カード連続負け越しなしを決め、頂へ突き進んでいく。

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