ドラ3床田、粘投5失点でプロ初星 「内容はあれだけど…加藤に並んだ」
「巨人5-9広島」(12日、東京ドーム)
並み居る強打者に気持ちで負けることなく、左腕を振り下ろした。我慢強く投げ込んだ97球。7回5失点。広島ドラフト3位の床田寛樹投手(22)=中部学院大=がプロ2戦目の登板で初勝利をつかんだ。
「勝てて良かった。頼もしい先輩ばかり。ありがたいです。(同期の)加藤に並んだ。内容はあれだけど、勝ちは勝ちなので良かったです」
初回、阿部の2ランで先制を許した。だが、味方の猛攻で一気に逆転に成功。五回は村田に3ランを浴びたものの、粘り強い投球で相手に流れは渡さなかった。
両親が兵庫県から応援に駆けつけた。敵地でのヒーローインタビューで「いつも見てくれているので『ありがとう』と言いたい」と感謝。手渡すウイニングボールを左手で握りしめ、満面に笑みを浮かべた。
尊敬する人は父・健一さん。「すごい存在。父のような親になりたい」。高校3年時、鉄筋工事請負業を営む父の仕事を手伝った。朝6時半に起きて一緒に仕事場に向かい、重い鉄筋を肩に担いで運ぶなどした。
「本当にしんどかった。自分には野球しかないなと改めて思いました。『野球があかんかったら、仕事を手伝え』と父から言われていました」。父の言葉を励みにしながら、プロの世界でさらなるレベルアップを目指し続ける。