「プロ野球ドラフト会議」（２０日、グランドプリンスホテル新高輪）

　広島から５位指名を受けたアドゥワ誠投手（１８）＝松山聖陵＝は、日本ハム・大谷との対戦を熱望した。「球界を代表する選手。見習うところもたくさんありますが、対戦してみたい」と力強く意気込みを口にした。

　大谷を３センチ上回る身長１９６センチの右腕。ナイジェリア人の父を持ち、体格に恵まれている。手足も非常に長く、投手として理想的な体形だ。待ちに待った指名に「ほっとしています。どの順位が来てもそれを受け止めて、しっかり頑張るだけなので、決まってよかったです」と声を弾ませた。

　熊本から６時間かけて、両親が愛媛に駆けつけた。「おめでとうと言ってあげたい」と母・純子さん（４７）。邪魔になってはいけないと、車で運命の瞬間を見守った。

　今夏、最速１４５キロの直球を武器にチームを初の甲子園へと導いた。「広島は今年リーグ優勝されて勢いのあるチーム。１、２年はしっかりと体をつくって、３年後には活躍できるようにしたい」と１８歳。躍る気持ちを抑え、冷静に前を見据えた。