誠也17号執念弾「勢い付けたいと思った」
「DeNA2-3広島」(12日、横浜スタジアム)
鈴木の、ナインの執念がこもった一発。殊勲の男、広島・鈴木誠也外野手(21)は打った瞬間、激しく感情を爆発させた。起死回生の同点弾。「神ってる」男の17号ソロが、チームを逆転勝利に導いた。
八回だ。打線は先発の石田に3安打と沈黙。だが、代わった三上を攻めた。1-1から3球目。内寄りの129キロスライダーを強振した。打球は一直線に左翼スタンド中段まで到達。並んでいたエルドレッドを抑え、チーム単独トップとなる17号で、同点に追い付いた。
「塁に出れば、いつも通り流れが来ると思った。何とかつなごうという意識。スライダーのいい投手。いい形で反応できました」
「つなぐ意識」が終盤の強さを支える。チームの決め事として、先頭打者は「勇気を与える」-がテーマ。快進撃を支えてきた言葉通り、終盤に流れを呼ぶ一発に。「チームに勢いを付けたいと思った」と、21歳は静かに笑った。
残り35試合。1試合の重みが増す終盤戦は、勝敗に関わらず接戦が続いている。「厳しい試合は続いていますが、何とか粘りながら勝っていけば必ず流れがくる。一戦一戦、必死に戦っていく」と鈴木。悲願へと続くVロード。チームに勇気を与え、勝利を呼び込む。





