黒田 日米199勝目の権利持って降板

3回ヤクルト、大引を捕邪飛打ち取り、打球を指さす広島・黒田=マツダスタジアム(撮影・吉澤敬太)
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 「広島-ヤクルト」(29日、マツダスタジアム)

 広島の黒田博樹投手(41)が、7回を投げて3安打1失点と好投。1四球、93球の熱投で、日米通算199勝目の権利を持って降板した。

 序盤は苦しいマウンドだった。二回。昨季20打数10安打と苦手にした山田と対戦。2ボールから3球目、真ん中に甘く入ったツーシームを狙われた。中堅左に飛び込む26号ソロで、先制点を奪われた。マウンドでは何度も首をかしげ、悔しそうな表情を浮かべた。

 だが、気持ちを切り替えて後続を断つと、三回に味方が一挙4点を奪って逆転。以降は危なげない投球を続けた。四回、山田とのこの日2度目の対戦では、追い込んでからスプリットで三ゴロに抑えた。チーム10連勝で巡った登板。前日には「誰も(連勝を)自分で止めたいとは思っていない」と、必勝を誓ってマウンドに立った。

 4-1で迎えた六回には2死満塁で、この日3度目の打席に立った。ヤクルト3番手・成瀬の初球、低めの直球を狙い、左越えに走者一掃の二塁打で3点を奪った。今季27打席目での初安打。適時打は昨年4月11日の阪神戦以来となった。

 七回は1死一塁でバレンティンを遊ゴロ併殺に斬って無失点。役目を終えてベンチに戻ると、緒方監督から握手を求められた。ベテランの技と力が凝縮された登板だった。

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