鈴木が緊急昇格、緒方監督が決断

 「広島3-4巨人」(3日、マツダスタジアム)

 粘り及ばず-。3点差を追いつきながら広島が延長12回の激闘に競り負けた。十二回、2イニング目に突入したジェイ・ジャクソン投手(28)が痛恨の決勝二塁打を浴びた。2カード連続の負け越しで黒星先行。緒方孝市監督(47)は試合後、野間峻祥外野手(23)のプロ初となる2軍降格と、鈴木誠也外野手(21)の緊急昇格を決断した。

 延長戦突入から激しく降り始めた雨は、無情にも涙雨になった。終盤に追い付く執念を見せた一戦。勝ち切ることができなかった1敗。試合後、緒方監督は「勝つチャンスはあったけど」と無念さをにじませた。あと一歩、届かなかった。

 「力を付けて成長していくために、勝ち切らないといけない。競った試合をモノにするために、修正ポイントがいくつか見えたね」

 3点を先制されながら、五回に丸の2点適時三塁打。さらに1点差の八回2死一塁から、会沢が山口撃ちの適時二塁打で同点。ただ、勝ち越せなかった攻撃を反省。「モノにできなければ相手にチャンスが渡る。それが野球」と振り返った。

 九回に守護神の中崎を投入。8球で抑えたことで延長十回も続投させた。ジャクソンも同様。十一回を9球で終えたが、十二回に連打で決勝点を失った。「2人は球数を見ながら、増えてしまえば次に渡す準備をしていた」。勝利の方程式に託したが、結果的に競り負ける形となった。

 ただ、1点ビハインドの六回の攻撃。2死一塁で福井を打席に立たせた。目指すは投手を中心とした守り勝つ野球。福井は八回無死二、三塁をしのぎ、首脳陣の決断に応えた。将来のエース、柱として期待する投手。緒方監督は「成長している。だからこそ勝たせたかった」と悔やんだ。

 1日に続き、延長戦で敗戦。首位巨人と互角に戦いながら、及ばなかった反省も残る。「課題が見えたよね」と緒方監督。試合後に野間の2軍降格を決めた。「落とす。打撃にしても走塁にしても、ちょっと消極的な姿に見える」。2軍での奮起と成長を強く求めた。

 代わって鈴木を昇格させる。キャンプ中に右太もも裏痛で離脱したが、3月25日のウエスタン・阪神戦で実戦復帰。この日も同中日戦に「1番・中堅」で出場し、4打数1安打1四球だった。開幕から9試合で4勝5敗。求めるのは起爆剤としての活躍だ。5日からヤクルトとの2連戦。収穫を力に、反省を糧にして白星をもぎ取る。

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