前田健、広島ファンへの恩返し誓う

 広島からポスティングシステムを利用して米大リーグ・ドジャース入りが決まった前田健太投手(27)が11日、広島市内のマツダスタジアムで記者会見を開き、9年間在籍した古巣ファンに感謝の言葉を届けた。

 前田は「このたび、ポスティングシステムを利用しまして、広島カープから、ロサンゼルスドジャースに移籍することになりました」と口を開いた。

 そんな前田の言葉を伝えようと、会見にはテレビカメラ17台、約150人の報道陣が詰め掛けた。地元テレビ局が会見の生放送や、同時中継で特番を放送するなど、その発する言葉に注目が集まった。

 そしてフラッシュを浴びながら前田は「9年間、お世話になった広島カープには感謝の気持ちでいっぱい。しっかりと恩返しできるように頑張りたい」と、メジャーでの活躍を誓った。

 そんな中で、広島について「僕にとってはすごく大事な場所。広島で、広島カープで野球ができたことは誇りに思います。唯一、心残りはこのチームで優勝できなかったこと。勝って、広島で優勝パレードがしてみたかった。それが唯一の心残りです」と、古巣愛に言葉を尽くした。

 前田は2006年、高校生ドラフト1巡目指名で広島に入団。プロ2年目の08年、4月5日の横浜戦(現DeNA)で初登板初先発。5回3失点と好投した。6月18日の日本ハム戦で、8回無失点でプロ初勝利。通算成績は9年間で97勝67敗、防御率2・39だった。

 沢村賞、最多勝を2度獲得。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞は5度受賞し、広島の、日本のエースに成長した前田。会見の最後までカープファンへの感謝を述べながら、世界最高峰の舞台で恩返しの活躍を誓った。

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