緒方鯉8年ぶり屈辱…Deに負け越し

 「DeNA6-3広島」(28日、横浜)

 広島が最下位相手に痛い取りこぼしだ。10勝目を目指した福井優也投手(27)が満塁弾、2ランと、2発に泣いた。チームの連勝は4で止まり、DeNA戦は07年以来となるカード負け越しが決まった。首位阪神とは5・5差に広がった。緒方孝市監督(46)は前向きに、今後の一戦必勝を誓った。

 ポーカーフェースは貫いた。福井は打球の行方を確かめると、平静にマウンドをならし、次の投球に備えた。0-0の三回1死満塁。筒香に、カウント2-2から高めに浮いたフォークを捉えられた。打球は右翼席に突き刺さり、痛恨の満塁弾を許した。

 3戦2勝と得意にしてきたDeNAに屈した。初回から追い込みながらフォークを安打される場面が目立った。決め球が不調で、四回以降は直球、ツーシームで押したが、2-4の五回1死一塁、直球をロペスに左越え2ランされ力尽きた。

 福井は「フォークが甘かった。本塁打を打たれてはいけない場面なのは分かっていた。チームが連勝していたので申し訳ない。切り替えてやりたい」と、言葉を絞り出した。

 チームの連勝は4で止まった。緒方監督は福井を責めずに、1つの選択を悔やんだ。2-4の五回、無死一、二塁で菊池に強攻させたが、三遊間の打球を処理した遊撃手が三塁に送球し、二走・福井は間一髪アウト。結局無得点に終わった。

 指揮官は「自分の中で点を取れなかった反省点はある。こっちの中継ぎのこと、相手(三嶋)の球が浮き出したこと、いろいろな状況を考えた。ビッグイニングになったかもしれないが、結果的には流れが悪くなった」と、言葉を紡いだ。

 二走・福井の走力も考えたのだろう。一気に打ち崩し、投手陣の負担を減らそうとしたのだろう。結果は暗転に終わった。

 DeNA戦は7勝13敗、07年以来のカード負け越しが決まった。5位中日にも6勝12敗。下位を苦手とする。指揮官は「悔しいことだけど、この時期に来たら関係ない。一戦一戦勝つしかない。全力で向かっていく」と締めくくった。首位阪神と5・5ゲーム差。悔しい黒星を喫した福井も、そして緒方監督も、反省は後回しでいい。今はただ、勝ち進むしかない。

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