新井8・6ピースナイターへ決意新た

 広島の新井貴浩内野手(38)が3日、70年前に広島に原爆が投下された6日を前に「野球ができる喜びを、かみしめながら戦いたい」と決意を新たにした。当日は「ピースナイター」として、セ・リーグ公式戦では初めて監督、コーチ、全選手が背番号「86」を着けて阪神戦(マツダ)に臨む。チームとしても浮上へ重要な一戦。地元出身のベテランが必死プレーで、恒久平和を訴える。

 広島に生まれ、広島で育ってきた。「8月6日」。幼少期を振り返れば「怖かった思い出がある」と、神妙な表情で明かした。原爆投下から70年の節目。カープは監督、コーチ、全選手が86番を背負って戦う。新井は「特別な一日」と言った。

 「小さいころから平和学習を受けてきた。時代とともに生きた証人の方も、少なくなってきている。教育を受けた自分たちが、子供に伝えていかないと」

 自身の被爆体験を元に「はだしのゲン」を描いた漫画家で、12年に亡くなった中沢啓治さんとも親交が深かった。「移籍する時も『広島県人として頑張ってほしい』と言われたので」。カープは、原爆で壊滅した街の復興を旗印に、産声を上げた市民球団。8年ぶりの広島復帰で、その使命を強く感じている。

 6日は古巣阪神を迎える一戦。4日からの3連戦はチームとしても重要な戦いだ。4番に復帰した2日のDeNA戦(横浜)では、マルチ安打で勝利に貢献。「目の前の試合に全力で勝っていく。それに尽きる」と、一戦必勝の姿勢は崩さない。残り51試合。ベテランは走、攻、守に全力プレーで戦う覚悟だ。

 「1球、1球に集中する。それが大型連勝につながると信じてやっていく」。本拠地マツダでは過去、8月6日に2度試合が開催された。1勝1敗で迎える3戦目。「当たり前の様に、野球ができる喜びをかみしめながら、全力でプレーしたい」と新井。恒久平和の願いと共に、市民の笑顔が広がる勝利を届ける。

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