新井で鯉3位浮上!頼れる4番で4連勝

 「広島5-2ヤクルト」(5日、マツダ)

 広島が今季2度目の4連勝を飾り、4月1日以来の3位に浮上した。新井貴浩内野手(38)が三回、右前へ2点適時打を放ち、一挙5得点を呼び込んだ。チームは借金1で首位・阪神と1ゲーム差。リーグトップの得点圏打率・400を誇る主砲に導かれ、カープがいよいよ上昇気流に乗ってきた。

 一塁ベース上で右拳を突き上げた。新井が感情を爆発させた。三回、シアーホルツが先制二塁打を放ち、なお2死二、三塁。「1点で終わるのと、また点が入るのとでは全然違う。何とか食らいついていきました」。新垣が投じた12球目。外角直球を逆らわずに右前へはじき返し、見事に2者を迎え入れた。

 3球で追い込まれ、気合を入れ直した。「とにかく全部に対応できるように。若いカウントと同じようでは打てない。アジャストしていった」。カットボール、スライダー、フォーク…体勢を崩しながら6本のファウルで粘りフルカウントへ。感覚を研ぎ澄ましていった。

 新井の直後に左中間2ランを放ったエルドレッドは「12球も粘ってくれたのが大きい。相手は全球種を投げただろうし、ネクストでタイミングを計れたよ」と感謝。緒方監督も「新井の集中力は見事だった」と最敬礼した。

 新井はリーグトップの得点圏打率・400を誇る。際立つ勝負強さに「ランナーをかえすのが仕事。いいことだし、まだまだ打っていけるよう頑張りたい」と声を弾ませた。打撃練習や打席に入る前の素振りでは、軸足に体重を乗せることを意識する。好調でも「疲れると下半身が使えなくなる時がある」と、慢心は一切ない。

 チームは2死走者なしからの5得点で主導権を握り、今季2度目の4連勝を飾った。借金は1に減り、4月1日以来の3位浮上。緒方監督が目標に掲げる「前半戦5割」がいよいよ現実味を帯びてきた。

 新井は「1試合、1試合、日々新たに戦っていく。その中で気がついたら、貯金があればいい」とのスタンスを掲げる。5割復帰より、さらに先へ。頼れる主砲は「順位は関係ない。今日はナイスゲームだったけど、次はあさってのゲームに備えるだけ」と気を引き締めた。

 首位とは1ゲーム差。7日からのDeNA2連戦では、借金完済はもちろん、首位浮上の期待も膨らむ。新井がカープの上昇機運を、さらに高めていく。

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