堂林 三塁奪取へ2安打猛アピール
「練習試合、広島19-6KIA」(24日、コザしんきん)
広島の堂林翔太内野手(23)が24日、韓国・KIAとの練習試合(コザしんきん)で、決勝打を含む2安打2打点と活躍した。この日の三塁のスタメンは新井貴浩内野手(38)に譲り、2試合連続の途中出場となったが、その悔しさを晴らすべく結果を残した。激しさが増す“三塁争奪戦”。鯉のプリンスも「負けられない」と、定位置の座を譲る気はない。
まだキャンプ中の練習試合。だが、そこに「調整」の意識はない。対外試合3戦目にして生まれた初安打。堂林が三塁争奪戦に必死に食らいついた。
2戦連続のスタメン落ちで迎えた一戦。出番は同点の六回だ。1死二塁の得点機に、鈴木将の代打で登場。右腕・朴成皓と対した。2ストライクからの3球目、140キロの外角直球に反応した。鋭いライナー性の打球は二塁手の頭上を越え、右中間を突破。決勝の適時三塁打となった。
「チャンスだったので打点を意識して入った。必死でした。思い切り振ってなかったのに、強い打球が飛んだ。追い込まれてからは、そういうスイングが大事かなと思います」
七回は左腕・崔映弼と対戦。無死満塁から内角に来た直球系の球を、左前へ運んだ。結局この日は2安打2打点。「波が激しいと言われてきたし、プラスにしたい」と、手応えを口にした。
21日の巨人とのオープン戦初戦(沖縄セルラー)では先発出場も、無安打に終わった。22日のロッテとの練習試合(コザしんきん)ではスタメンから外され、先発出場した美間が2安打の活躍。堂林は「あれを見ると、じっとしていられなかった」と焦りを感じ、23日は休日を返上して球場でバットを振った。
この日の三塁のスタメンは新井だった。緒方監督は「シーズンを見据えて十分あり得るオーダー」と説明した。小窪や美間らも含め、し烈な三塁争い。「サードは競争。(候補者が)多い分だけ(ダメなら)チャンスは少なくなる」とシビアに見定めていく方針だ。
昨季、堂林は代打で・389の数字を残したが、そこに甘んじるつもりはない。「負けられない。強い気持ちでやっていきます」。開幕まで1カ月。戦いはまだ、始まったばかりだ。
