鯉ドラ3田中“本職”遊撃で初マルチ
「ヤクルト4‐3広島」(6日、神宮)
広島ドラフト3位・田中(JR東日本)が、プロ初のマルチ安打をマークした。「バッティングの状態は上がっている。これを続けたい」と、手応えを口にした。
三回は快足を飛ばし二塁内野安打。3点を追う五回は、1死一塁で、古野の134キロの内角球をたたき一、二塁間をゴロで抜く右前打。チャンスを広げ、この回の2得点につなげた。
遊撃の守備でも魅せた。三回、自分の後方への飛球を背走して後ろ向きのままキャッチした。「7番・遊撃」で5試合ぶり8度目の先発出場。攻守で結果を出した。
打つポイントを前に置くことや、スイングの始動を早める工夫の成果が出た。「ボールはずっと見えていた。しっくりくるようになってきた」とうなずいた。今月中には亜子夫人と、広島での同居を開始する予定だ。
遊撃手としての先発は10試合ぶり2度目。シーズンでは主に三塁で起用されているが、アマ時代の“本職”でもある遊撃への思いは強い。「そこはこだわっていきたい。個人的には良かった」と、言葉に力を込めた。梵、木村との遊撃定位置争いを活性化させれば、チーム全体にも好影響を及ぼすはずだ。
