ドラ2九里 開幕ローテ入り見えた!

 「練習試合、日本ハム3‐1広島」(1日、名護)

 広島のドラフト2位・九里亜蓮投手(22)=亜大=が開幕ローテ入りへ大きく前進した。1日、名護市営球場で行われた練習試合・日本ハム戦に3番手で登板。2回2/3を2安打無失点と好投し、野村謙二郎監督(47)も合格点を与えた。新人ではドラフト1位・大瀬良大地投手(22)=九州共立大=ばかりに注目が集まっているが、この男も負けてはいない!!

 持ち味を存分に発揮した。マウンドに上がった四回、簡単に2死を奪った九里は陽岱鋼に左前打を浴び、続く大引の打席でボークを犯した。一瞬動揺したが、切り替えの早さは並の新人ではない。大引を二ゴロに打ち取り、無失点。涼しい顔でピンチを切り抜けた。

 五回は1死から中田に中前打を浴び、19歳年上の稲葉を迎えた。結果は鋭く落ちるスプリットで一ゴロ併殺。ホッとしたかと思いきや、「スプリットはストライクゾーンからボールになる球でゴロになったからOKだけど、白浜さんの要求はワンバウンドのボール球。要求通り投げられるようにしたい」と浮かない表情で反省した。

 修正能力の高さも証明した。3回1失点だった前回登板の2月25日・DeNA戦では、一回に先頭の松本に浴びた二塁打をきっかけに失点。そこでこの日は「先頭打者を抑える」をテーマに投球。四回は近藤を三振、五回は北を左飛、六回は杉谷を三振と、先頭打者を確実に仕留めた。

 これで2試合連続で対外試合に好投した。野村監督は「今後も非常に楽しみ。彼には自分の投球をするよう、背伸びしないように言っているけど、合格点を与えたいね」と満面の笑みで評価した。

 オフには“家族孝行”でリフレッシュした。2月27日の練習休日、九里は米・テキサスから来日中の祖母のシェックさんと米軍の嘉手納基地を訪れたという。「初任給が入ったので、おばあちゃんにはピアスを、あと(米国にいる)おじいちゃんと父(マークさん)にシャツを買いました」と頬を緩めた。

 この日の投球で開幕ローテの有力候補に浮上したのは間違いない。「大瀬良には負けたくない気持ちでやっている。オープン戦でしっかり抑えて、開幕ローテへアピールしたい」。大瀬良の陰に隠れていた右腕が、実力で主役の座に躍り出る。

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