“隠れ首位打者”日本ハム・田宮 3の3、4打点で率・423 新庄監督も絶賛「上手かったねー、最後」

 「日本ハム9-0オリックス」(27日、エスコンフィールド)

 打ち出の小槌のように、バットから安打が飛び出した。ともに今季最多となる17安打9得点で圧勝。日本ハム打線の核になったのは田宮裕涼捕手だった。3本の適時二塁打で3打数3安打4打点の大暴れ。現時点で規定打席には7打席足りないが、打率・423の“隠れ首位打者”だ。

 「いい打席もあったり、ちょっとラッキーなヒットもあったりしたので。しっかりいい打席を1打席、1打席送っている結果がいいかなと思います」。この日の打席と好調ぶりを振り返った。

 八回2死一、二塁ではドラフト同期の吉田と対戦。8球粘って左中間にダメ押し2点二塁打を放った。「楽しんでやろうと思って打席に立ちました。あっちも力入っていましたし、僕も力入ってた。最後は力抜けていいスイングができました」と笑顔を見せた。最近は5番で起用を続ける新庄監督も絶賛だ。「上手かったねー、最後のバッティングも。最初の1本目のヒットが彼を乗せた。きょうはもう2、3本打ってくれるだろうなという気持ちではいました」と信頼を置く。

 昨季の1軍出場は終盤10試合のみ。楽天・田中将、ソフトバンク・石川から本塁打を放ち、“ゆあビーム”の異名を取る強肩で印象付けた。「あの10試合が人生を分けてもいいアピールだった」。この日は守っても好リードで完封リレーを導いた。これでチームは再び貯金4。田宮が躍進に欠かせぬ存在になっている。

 ◇田宮 裕涼(たみや・ゆあ)2000年6月13日生まれ、23歳。千葉県出身。175センチ、79キロ。右投げ左打ち。捕手。成田では甲子園出場経験はないが、強肩、強打が評価され18年度ドラフト6位で日本ハム入団。昨年までの成績は31試合、57打数13安打、打率・228。今季推定年俸700万円。

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