阿南光・エース吉岡、爽やかに聖地去る「みんなと楽しく胸を張って野球できた」 甲子園の土は持ち帰らず夏へ雪辱誓う

 2回途中から登板した阿南光の吉岡(撮影・持木克友)
 先発し力投する阿南光・大坂(撮影・石井剣太郎)
 2回途中先発の阿南光の大坂からマウンドを引き継ぐ吉岡(撮影・持木克友)
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 「選抜高校野球・準々決勝、星稜5-0阿南光」(28日、甲子園球場)

 阿南光は星稜に完封負けし、春夏通じて初のベスト4入りを逃した。

 ここまで2試合連続で2桁奪三振をマークしていたエース・吉岡暖投手(3年)はこの日はベンチからのスタートで、2年生右腕の大坂に先発のマウンドを送った。0-3となった二回無死一、三塁からマウンドに上がり、8回96球を4安打5三振1失点に抑えたものの、打線が封じ込まれた。

 吉岡は「球自体は調子がよくなかったけど、悪いなりに投球できた」と自らの投球を振り返った。3試合目にして初のリリーフとなったが、「(高橋監督へ)いつ行くんですかと、自分も投げたくてしょうがなかったので。負けるとか勝つとかじゃなくてエースとしてもっと早く投げたかった」と本音も吐露した。

 吉岡は1回戦の豊川戦で9回4失点11奪三振の完投勝利。続く2回戦の熊本国府戦では9回5安打14三振の完封勝利をマークした。「楽しかったという言葉だけ。こういう大舞台でプレーできるのはほぼない。いい経験。なんの悔いもなくて、みんなと楽しく胸を張って野球ができた」と、すがすがしい表情を見せていた。

 昨秋の徳島大会を3位、四国大会準Vからつかんだ甲子園の舞台。試合後には、他のナインとともに甲子園の土を持ち帰らず、夏に再び聖地に戻ることを誓っていた。

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