ハム大谷が語った“二刀流”でW獲り!世界一も、リーグ連覇も
3月に開催される第4回WBCで、侍ジャパンの主戦として期待がかかる日本ハム・大谷翔平投手(22)が、世界一奪回とリーグ連覇を目標に掲げた。今オフにもメジャー移籍の可能性がある二刀流が、キャリアハイの成績を残し、球界を盛り上げる。
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-昨季は日本一に輝いた。5年目を迎える今年はどういう年にしたいか。
「毎年、力を出し切るようには頑張ってますけど、シーズンが終わってみると、できなかったことが頭に浮かんでくるんです。今年は100%やりきって、力を出し切りたい」
-今年はWBCがある。世界のトップと戦えるうれしさもあるのでは。
「初めてなので、楽しみにはしてます」
-メジャーリーガーも参戦する。海外の一流選手と対戦するのも楽しみ。
「そうですね。日本代表として、WBCで戦う選手をずっとテレビで見てきた。野球はその国、その国の特色がある。すごい選手もいる。日本は日本の野球があって、どれがいいということはないけど、いろいろな野球を見られるのは、すごくいいこと。個人的にも楽しみにしてます」
-アマチュア時代から、メジャーでのプレーを夢に持っていたが、日の丸をつけて国際舞台で投げるのも夢の一つだった。
「それはそうです。小さいころから見てきて、あれだけトップの選手たちが一緒のチームでやることもないと思いますし、正式な野球の世界大会としてWBCがあるので、そういう大会に出たいなと思うのが普通です。それは誰しもが思うことです」
-具体的に意識するようになったのは。
「夢としてはずっとあった。WBCができて優勝して、いつかは自分もやってみたいと思うのはあった」
短期決戦分からない
-侍ジャパンは前回大会で3連覇を逃した。栗山監督も日本の威信にかけて優勝しろと言っている。
「残念でしたけど、各国強いですし、それぞれ国を代表するレベルの選手が出てるので、短期決戦、どう転ぶかは分からない」
-昨年11月にはメキシコ、オランダとの強化試合に打者で出場した。得たものはあったのか。
「強いなと思いました。単純に。普通に強かったです。力もありますし、自分が想像していたレベルより、ワンランクもツーランクも高かった」
-シーズンとは違うWBC公認球の感触は全然違うのか。
「多少は感じますけど、そんなに気にしなくていいかなと。特別なことは考えていないです」
-日の丸をつけて戦う時とシーズンの試合とでは、モチベーションが変わるのか。
「シーズンと種類が違うので、それは全然違ってくる」
-一昨年のプレミア12を戦っており、国際大会の重圧に慣れたのでは。
「軽くはならない。プレミアもやりましたけど、僕の中ではプレッシャーがかかってマウンドに上がっていた。ただ、WBCとなったら、もっともっと(重圧が)かかってくるのかなというのも容易に想像できる。プレミアとWBCは、全然違うと思う」
-小久保監督は大谷と菅野を投手陣の軸として期待している。
「菅野さんは間違いなく球界でトップクラス。僕は年下ですし、まだまだついていくので必死。力を出せるようにできれば」
-WBC後にはシーズンが控える。今年はどういうパフォーマンスを見せたいか。
「今年は、すごい成績を残したいというのもあるけど、それだけじゃなく、5年後、10年後に、自分がピークを迎える時にどういう選手になりたいかということなので、そこに向けたトレーニングをしている」
-現時点で思い通りの成長曲線を描いているか。
「一番、自分に期待している。周りよりも自分かなと思います」
-栗山監督は投手、野手で1週間、もっと中身を濃く出場させることも考えている。
「そこは監督次第というか、僕が何日出て、何日休んでということをするわけではない。僕は分からない」
-投打ともに規定投球回数、規定打席を達成できる感じがある。
「そこは監督が使ってくれるかどうかの問題なので、出たい出たいで出られるところでもないので。結果的な話になる。まずはゲームに貢献できるかが大事だと思う」
-今シーズンこだわってみたい数字やこだわりたいところは。
「もう一回優勝したいとは考えている。絶対に達成したい」
-去年、20勝はしたいと監督に伝えた。20勝へのこだわりは。
「したいなという気持ちはありますけど、絶対に成し遂げるみたいなものはない。ゲームに勝てば、自分に勝ちが付く、付かないは関係ない。個人成績としては防御率が勝敗に絡んでくる。勝ち負けは運もあるのでしょうがない」
-昨年は防御率1点台の成績を残した。そこは目指していくのか。
「そうですね。防御率、全部の数字でキャリアハイを目指したいですよ。その中で防御率は重視してますし、大事かなと思います」
-シーズンへの抱負を。
「やっぱり連覇したいというのが一番あります。連覇できる可能性があるのはファイターズとカープだけ。しっかり頑張りたい」
◆大谷翔平(おおたに・しょうへい)1994年7月5日生まれ、22歳。岩手県出身。193センチ、90キロ。右投げ左打ち。投手(選手登録)。背番号11。今季推定年俸2億7000万円。花巻東から2012年度ドラフト1位で日本ハム入団。13年3月29日・西武戦(西武ドーム)でプロ初出場初スタメン(8番・右翼)。同年5月23日・ヤクルト戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発。最多勝、最優秀防御率、最高勝率(いずれも15年)、最優秀選手(16年)、ベストナイン3回(15~16年=16年は投手&指名打者の同時受賞)。投手通算成績は80試合39勝13敗0セーブ1ホールド、防御率2.49。打者通算成績は338試合833打数229安打40本塁打135打点、打率.275。