オリックス入団の金田、虎に恩返しだ 人的補償の“因縁”糸井「抑える」

 FA権を行使して阪神へ加入した糸井の人的補償で、オリックスに移籍した金田和之投手(26)が26日、神戸市内の球団事務所で入団会見を行った。背番号は58。即戦力の中継ぎとして期待される右腕は、阪神打線と糸井封じを宣言した。キャリアハイの成績を残し、古巣に恩返しを果たす。

 入団から4年間を過ごした阪神に、感謝の気持ちはあるが、もう未練はない。テレビカメラなど報道陣が多数詰めかけた入団会見。金田は硬い表情に緊張感を漂わせながらも、はっきりとした口調で猛牛戦士としての決意を示した。

 「人的補償(で指名された)と聞いた時はいろんな思いがあったけど、その気持ちの整理もついて、来年からオリックスで活躍できるように、という気持ちに切り替わっている。阪神と試合をするチャンスはあるので、自分もその場にいたいし、対戦相手としてしっかり抑えたい」

 対戦したい阪神の打者名こそ挙げなかったが当然、糸井への意識はある。「楽しみと言ったらおかしいけど、もちろん対戦相手としてしっかり結果を出したいですね、抑えて」。人的補償での移籍の原因となった“因縁”の相手にも強気で攻めていくつもりだ。

 オリックスでは中継ぎとして起用される予定。リリーフの実績はある。14年は主に中継ぎで40試合に登板して5勝1敗、防御率3・61。負傷などもあって最近2年の1軍登板は少なかったが、140キロ台後半を記録する直球への評価は高い。

 今秋キャンプではクイックの練習などに取り組み、来季に向けて手応えをつかんでいる。「2年目に40試合に登板させてもらっているので、その数字を超えられるような活躍を見せたい。オリックスの強力リリーフ陣に割って入っていけるようにしたい」。来季は心機一転、キャリアハイを目指す。

 前例にも続きたい。過去、FAの人的補償で移籍した選手が、新天地で結果を残したケースは多い。福地(西武からヤクルトへ移籍)、赤松(阪神から広島へ移籍)らは移籍先で欠かせぬ戦力となった。「気になるし、近づけるようにしたい」と金田。阪神で4年間、培った経験は無駄にはしない。惜しまれつつ縦じまを脱いだ右腕が、今季最下位に沈んだオリックスの起爆剤となる。

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