早実・清宮、復活2安打 右翼フェンス直撃単打に観客どよめいた

 「明治神宮野球大会高校の部・準々決勝、早実5-3静岡」(12日、神宮球場)

 高校の部は準々決勝2試合が行われ、11年ぶり出場の早実が競り勝って4強入り。高校通算75本塁打の清宮幸太郎内野手(2年)は、右翼フェンス直撃の単打を含む3打数2安打と活躍した。大学の部は1回戦2試合が行われ、東海大北海道は、DeNAに2位指名された水野滉也投手(4年・札幌日大)が5回1失点8奪三振の好救援を見せ、初戦を突破した。

 火を噴くようなライナーが復活の証明だ。七回2死。清宮の打球が瞬く間に右翼フェンス上部にブチ当たると、満員の内野席がどよめいた。「すごく詰まっていたので、ライトライナーかなと。思ったより伸びた。悪くなかった」。納得の一撃で口火を切ると、暴投の間に一気に三塁まで激走。5番・小西の決勝三塁打につなげた。

 屈辱を糧にした。秋季東京大会終盤は不調で、決勝では日大三・桜井に5打席連続三振。今大会前は外角に置いたボールを踏み込んで打つティー打撃を行い、体が開く悪癖の修正に励んだ。「同じ失敗を二度と繰り返したくなかった」と桜井と同じプロ注目左腕の静岡・池谷を攻略した。

 初回は逃げるスライダーを右前打。三回の死球の際にも、のけ反らず「いい傾向」と確信を得ると、フェンス直撃打は内角高めの直球に「うまく反応して打てた」。阪神・畑山統括スカウト補佐は「前の反省を生かしている。内容のある2打席だった」と、修正力に舌を巻いた。

 3度の得点機すべてに絡む存在感。公式戦8打席ぶりの安打となる右前打の後は、ベンチが盛り上がり「いろんな人に『前に飛びましたね』と、あおられました」と苦笑した。斎藤佑樹(日本ハム)を擁した05年以来の神宮大会勝利を挙げた早実。清宮にはやはりその中心がよく似合う。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス