「日本ハム６－３オリックス」（２３日、札幌ドーム）

　押せ押せムードの勢いにも乗って、必死に振り抜いた打球が左中間を破ると、日本ハム・大野は右手拳を突き上げた。七回。代打矢野の押し出し四球で１点差に迫り、なお満塁から走者一掃の逆転適時二塁打で勝負を決めた。

　「正直、興奮して鳥肌が立ちました。うれしかった」。大喜びの女房役は今季満塁で５打数４安打１０打点と無類の強さを発揮する。本拠地札幌でのゲーム前は早出特打が日課になっている満塁男は「玄米を食べているからですかね」と笑顔。田中賢のアドバイスで今年から取り入れている食生活改善の効果を明かした。

　六回までわずか２安打に抑えられていたディクソンを攻略しての逆転勝ち。打者一巡の猛攻の口火となった中田は「得意のナックルカーブが切れていたしね。長打を狙うバッティングをしていたら打てない。つなぐ意識がいい流れになった」とにやりと笑った。

　５連勝で、就任５年目で貯金が最多の貯金２２になった栗山監督は「いい試合だった」と笑顔。ソフトバンクの背中は見えている。