侍マエケン本能で勝つ!データ不足も

 「プレミア12・1次ラウンド、日本-メキシコ」(11日、天母)

 野球の国際大会「プレミア12」に出場している日本代表「侍ジャパン」が10日、台湾ラウンド初戦となる11日のメキシコ戦を戦う天母棒球場で全体練習を行った。先発の前田健太投手(27)=広島=はデータの少ない相手を“本能”の投球で抑え込むと宣言した。

 徐々に高まってきた緊張感を率直な言葉で表現した。一戦必勝、連勝が求められるマウンド。11日の先発を前に前田は「勝てるように」と繰り返した。相手は開幕3日前に、メンバーを発表したメキシコ。データは少ないが、エースは「本能」で挑む覚悟だ。

 「試合で嶋さんと感じたことを話しながら。前回(5日・プエルトリコとの強化試合)もそうだった。今から僕の決め球が変わることはないので」

 小久保監督は前日の台湾出発前、メキシコ戦に向け「選手の本能が求められる」と表現した。同日が移動日だったことで、ルーティンの登板2日前ブルペンも回避した。だが、経験豊富なエースに動揺はない。練習後、指揮官の言葉に呼応するように、前田は対応力の重要性を説いた。

 事前のデータについて「ゼロはあり得ない。危ない球は頭に入れておく」と言う。最低限の知識は必要だが、試合での感覚を大切にする。この日の投内連係では、マウンドで傾斜や硬さを確認。「難しくない。思ったより良い状態」と話す一方で「あしたになれば、変わるのが国際大会」と警戒を忘れない。

 「マウンドに立って、試合が始まって、打者が立ってから。自分で確認を取って。今から準備はしない」

 小久保監督は「この前のような投球をすれば、打たれるはずがない」と前田に全幅の信頼を置く。「日本でたくさんの人が応援してくれている。とにかく勝てるように」と前田。チームを連勝に導くべく、エースは本能でメキシコ打線に挑む。

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