巨人・原辰徳監督（５７）が９日、ＣＳファーストＳ突破のキーマンに阿部慎之助内野手（３６）、村田修一内野手（３４）を指名した。阪神との初戦を前に、東京ドームで最終調整。指揮官は、打線の藤浪攻略に期待を寄せた。

　その表情には自信がみなぎっていた。「いいコンディションで明日を迎えられる。後半戦、全体的に上り調子で終わり、そのままの状態で。ひとつひとつ、一歩一歩、頂上に近づいていきたい」と原監督。約２時間、打撃練習などのメニューをこなす選手たちを頼もしげに見つめた。

　経験豊富な男たちにすべてを託す。「慎之助、（坂本）勇人、長野、村田。３００～４００打席立った人がやはり活躍して欲しい」。特に阿部と村田は今季、阪神相手に抜群の相性を誇る。阿部は５８打数２１安打、打率・３６２。村田は７０打数２２安打、打率・３１４とお得意様だ。

　昨年リーグ優勝しながら、ＣＳでまさかの４連敗を喫した相手だが、その記憶は消し去った。阿部は「それは忘れて。またやっていきたい」と短い言葉に思いを込めた。村田も「昨年とは立場も状況も違う。まずひとつ勝ちたい。思い切ってやります」と、表情を引き締めた。悲願の日本一へ、まずは藤浪撃ちを果たす。