ロッテ・チェン 来日5年目うれし初星
「交流戦、ロッテ3-2中日」(10日、QVC)
あどけない笑顔を浮かべた。台湾人左腕ロッテ・チェンが6回0/3を1失点の好投で、来日5年目でプロ初勝利。「最高の一日です。人生で一番、忘れない日」。自力で習得した日本語で喜びを表した。
ツーシーム、チェンジアップ。低めへの制球が決まり「自分のペースで投げられました」。昨季限りでDeNAを戦力外となり、テスト入団を経て花開いた苦労人は「本当に長かった」と振り返った。
11年まで中日に在籍し通算36勝を挙げたチェン(現オリオールズ)にあやかり、登録名を「陳冠宇」からカタカナ表記に変えた。くしくも同じ来日5年目での初星となった。
故郷ではケーブルテレビがこの試合を放送し、父・陳以輝さん、母・王碧蓮さんが観戦。ウイニングボールを握り「家族に贈ります」とはにかんだ。