Mドラ2田中『京大頭脳』で猛者斬り!

 6人のノーベル賞受賞者を輩出した京大から、史上初のプロ野球選手が誕生した。ドラフト2位でロッテに入団した田中英祐投手(22)。最速149キロの速球を武器に、関西学生リーグで通算8勝を挙げた右腕だ。2015年、屈強な肉体を持つ猛者がそろうプロ野球の打者に、一流頭脳がどう挑むのか。22歳の飾らない素顔に迫った。

 -昨年は激動の1年だった。

 「入学したときはこんなふうになるなんて全く考えられなかった。1年前も今の状況を想像していなかった」

 -何がプロ入りへ背中を押したのか。

 「純粋にもっと野球がやりたかった。その気持ちが強かったというのが一番」

 -内定を断った商社に進んでいたら、どんな人生だったか。

 「僕(の専門)はバケガク(化学)なんで、化学品の部門に配属されて世界中に行って、最後また日本に帰ってきて、という人生だったかも」

 -勉強がない生活が始まる。

 「今まで野球だけに集中した期間がそんなにない。練習時間は中、高は平均1時間半、長いときで3時間半くらい。大学は3~4時間。もうちょっとやってたかなあ。土日、夏休みが5、6時間」

 -野球漬けになる。

 「より長く野球と向き合える。考える時間、費やせる時間も増える。一個一個のメニューも丁寧にできる。うまくなる環境はある。周りのレベルが高くなる分、学べることも多いと思う」

 -昨年8月に阪神2軍と交流戦があった。

 「あの前に、ほとんど(プロ志望は)決まっていた。力試しという意味の試合だった」

 -初めてプロの打者と対戦し、前半は真っすぐ主体で5失点。後半は抑えた。

 「最初はかなり力が入ってましたね。ああいうチャンスが巡ってきたところで、自分の力を出さないと」

 -自信になった部分は。

 「同じ野球をやっているっていうイメージが持てた。僕らがやっている野球とプロ野球は別の競技みたいなイメージだったので、それがつながっただけでもすごい収穫」

 -単に通用した、通用しない、ではない。

 「アウトを取れて、これを繰り返しできれば、それが成績につながる。そういう意味では、僕らがやっている野球と変わらない」

 -鳴尾浜の雰囲気は。

 「京大を応援してくれた。空振りやアウトを取ると拍手。うれしかった。“ホーム”に感じました」

 -兵庫県出身。阪神ファンか。

 「阪神の試合はよく見ていました。めっちゃファンというわけでもないですけど。昨年は生で1度だけ見ました。(7月29日の)ヤクルト戦で先発は岩田さん。関西学生リーグの先輩です」

 -目標の選手、好きだった選手は。

 「みんなが憧れるダルビッシュさんとか藤川さん。藤川さんの真っすぐとか、中学生ながらにすごいなあと」

 -これからは常に「京大」がついて回る。

 「あんまり京大だからっていうのも意識しない。自分のために成功したいし、長く投げたい」

 -旧帝大卒でも東大出身者は大成していない。先駆者になりたいということか。

 「単に長く野球をやりたいだけ。野球で活躍して取り上げられるようになって、実は京大だったんだよ、と言われるのが、僕の一番目指すところかな」

 -プロ入りの決断にあたり、お父さんから「地獄を見てこい」という話をされた。

 「父の言った意味は、いいことばかりじゃなく、その下には努力、大変な思いがあるよということだ思う。どの世界でも、つらく苦しいことがいっぱいある。大変な思いをいっぱいするだろうな、というふうには考えてますね。地獄…インパクト強いですね(笑)。父から見たら、僕は全然、苦労してないように見えるみたい」

 -2015年のビジョンは。

 「先にビジョンを考えたら、本当はここまでせなあかんのに全然足りてないとか、逆に、案外こんなもんでいいって考えたりする。実際にプレーし始めて自分のレベルを理解してから、目標を立てようと決めてます」

 -すごく現実的。

 「言われますね。理屈っぽいんですかねぇ。感情でいったらいいところを論理的にいっちゃうので、めっちゃ面倒くさいらしいです(笑)」

 -対戦を熱望する日本ハム・大谷を打ち取るイメージは。

 「必死に待ち球を外すんですかね」

 -10年後の自分は。

 「目の前のことを一個一個やっていって、気付いたら10年たっているかも。何かしら形が見えているのかな。本当に活躍できていたら、すごくうれしい」

 -野球も勉強もない日は何をしている?

 「家でテレビとか映画を見たり。京大の図書館って、DVDがいっぱい置いてあって無料。ハリーポッター1から全部見直したり(笑)。ジブリでも何でもあります」

 -普段はおしゃれしたり、今どきな格好はするのか。

 「それを悟られないように、ずっとジャージー姿で取材受けているんですけど(笑)。周りから、ちゃんとしろと言われます。あんまり服を持っていない。ジャージーが楽っすからね。ブランドとかも全然気にしません」

 -よく食べるのか。

 「プロ野球選手みたいに肉をガーッと食べることはないかも。でも白いご飯はよく食べるし、納豆が好き」

 -関西人なのに?

 「食べますよ。納豆、好きッス」

 -納豆は頭が良くなる食べ物。

 「納豆で頭良くなるんだったら苦労しないですよ(笑)」

 -英語は得意か。ドラフト1位の中村(早大)が教わりたいと言っていた。

 「教えられるレベルにはない。日常会話もたどたどしい。(京大の)2次試験は英・国・数・理でした。でも国語とか比率が低かったので(勉強を)やらなかった。古典とか全然できないです、僕」

 -あなたの「できない」はレベルが違う。

 「最近、できないこと分かりました。(ゲームの)『太鼓の達人』が全然できない。(画面の指示を)見て叩くんですけど、レベル1とかの簡単なのもできない(笑)」

 -リズム感がもうひとつ?

 「音楽系は苦手。カラオケの点数は80点は出るので、普通くらいやと思います。野球部のみんなで遊びに行って、太鼓の達人が全然できなくて。バカにされました(笑)」

 -神様は万物を与えない。

 「今年、太鼓の達人、めっちゃ練習してるかもしれないですよ(笑)」

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