前阪神・森田 自慢の長打力アピール弾

 「12球団合同トライアウト」(9日、草薙)

 プロ野球各球団から戦力外になった選手らを対象とする第1回12球団合同トライアウトが9日、静岡・草薙球場で行われ、59選手(投手34、野手25)が参加した。テストはシート打撃形式で実施され、阪神を戦力外となった森田一成内野手(25)はバックスクリーンに本塁打を放ち、自慢の打棒をアピールした。

 後悔だけはしたくない。野球人生をかけたサバイバルに挑んだ森田は、井上(前中日)の145キロ直球に対して迷わずフルスイングした。打球は曇天を切り裂き、バックスクリーンで弾んだ。

 「自分としては一番いい結果になりましたね。打った瞬間、行ってくれたらいいなと思いました」。森田の代名詞とも言える、その長打力。11年には、甲子園で球団史上初となるプロ初打席初本塁打をマークした。自慢の打棒を最高の形で見せつけ、5打数3安打、1四球と結果を出した。

 10月28日に球団から戦力外通告を受けた。申し込み期限が迫っていたトライアウトへの参加を迷ったが、チームメートらから「悔いのないようにやってこい」と背中を押されて決意。森田は「やっぱり来て良かったという気がしている」と汗をぬぐった。

 09年に育成契約となったが、10年途中に再び支配下登録に返り咲いた。しぶとさも持ち味の森田は「あとは評価をしていただくことなので」と、天命を待つ。

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