巨人が阪神のジェイソン・スタンリッジ投手（３５）の獲得調査に乗り出すことが１０日、明らかになった。球団４０年ぶりの日本シリーズ連覇を逃し、先発陣強化は最重要課題。虎の剛腕助っ人に照準を合わせつつ、今オフは積極的な補強で大攻勢をかける。

　ターゲットは虎の剛腕だ。球団４０年ぶりの日本シリーズ連覇を逃した巨人が、スタンリッジの獲得調査に乗り出す。

　今季は８勝（１２敗）にとどまったが、防御率２・７４の数字が示す通り安定感は抜群。巨人としてもこれまでに散々苦しめられてきた相手で、実力は熟知している。スタンリッジは阪神との来季契約が流動的で、楽天も獲得調査を進めている。

　来季に向け、先発陣強化が急務となっている。楽天との日本シリーズに敗れた際、原監督は「うちの先発ピッチャーと相手ピッチャーの差かな」と嘆いた。すでに球団は内海、菅野、杉内に続く先発投手獲得に向け、スタンリッジと並行して、ＦＡ組の調査も進めている。国内ＦＡ権行使を表明した中日・中田賢の争奪戦に参戦する方針。またＦＡ権行使の可能性がある広島・大竹にも注目している。

　渡辺恒雄球団会長は６日に取材に応じた際、「来年以降は連覇だ。そのために補強でも何でもいくらやったっていい。あらゆる補強をして勝つ」と日本一奪回を厳命した。今季在籍したホールトンの去就は未定で、仮にスタンリッジが加わった場合、先発陣の層は確実に厚くなる。原巨人が、大補強に向けて本格的に動きだす。