選手会がマー君メジャー移籍に待った!

 日米間で改正が検討されている「ポスティングシステム(入札制度)」の新制度の合意が、日本プロ野球選手会の再考の申し入れにより延期されたことが6日、分かった。日本野球機構(NPB)と選手会は11日に事務折衝を行うが、問題解決には時間がかかる見通し。同システムを利用してメジャー挑戦の可能性がある楽天・田中将大投手(25)の動向に、大きな影響が出る可能性が出てきた。

 新制度案は日米間でほぼ合意に達し、日本シリーズ後に発表される見通しだった。だが、1日に選手会がNPBに意見書を提出したことで急転。メジャー挑戦の意思がある田中にとって、目の前に見え始めた“橋”が外された格好となった。

 合意寸前だった新制度案は、最高額を提示した球団が交渉権を獲得。入札金の高騰を避け、日本の球団に支払われる額は入札額の1位と2位の間を取ることで、折り合いがついた。交渉が破談となった場合は球団側に罰金を科し、過去に岩隈や中島が破談したケースを再発させないよう、ルールも設定された。

 だが、選手会は意見書で「選手、NPB球団に全くメリットがない」と新制度案に反対。選手が複数球団と交渉できる状況にするよう要望した。

 この状況に、NPB側は困惑を隠せない。複数球団との交渉案は、獲得競争による年俸の高騰を懸念するMLBやMLB選手会から反対されて消滅。NPB側は選手会にも交渉状況を説明し、1年半をかけて現状の新制度案にたどり着いた。

 米国でも田中は今オフの移籍市場において最大の目玉。現地では週明けから来季のチーム編成に影響があるGM会議が行われるだけに、早期の新制度合意が求められている。

 NPBと選手会は11日に事務折衝を行う。ポスティングシステムの交渉担当であるNPBの伊藤法規部長は「今後も理解を求めるために努力したい」と話したが、問題解消には時間を要しそうだ。

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