新庄V逸…エース山岡が乱調8四球
「高校野球秋季中国大会・決勝、岩国4‐3新庄」(3日、倉敷マスカット)
決勝戦が行われ、新庄は1点差で敗れて初優勝を逃した。最速143キロ左腕・山岡就也投手が、8回6安打、8四球で4失点(自責2)と乱れた。来春のセンバツ出場は確実にしており、この悔しさは初出場となる甲子園にぶつける。一方、岩国は1970年以来、43年ぶりの中国大会優勝となった。
天を仰ぎ、顔をしかめた。自らの暴投で勝ち越し点を献上した。新庄・山岡は「自分がしっかりと抑えなければ勝てない。それが分かった試合」と、悔しさをにじませた。
3‐3の八回。味方打線が同点とした直後のマウンドだ。先頭打者への四球を皮切りに、捕逸などで1死三塁のピンチを背負った。神足の打席で「直球が引っかかってしまった」。球がバックネット前を転々とする間に、三塁走者が本塁を駆け抜けた。無安打で1点のリードを許した。
指先に狂いが生じた。八回まで許した安打は6本ながら四球は8個を数えた。失点した回は全て四球が絡んだ。前日の準決勝では186球の熱投。「疲れは少しあった」。それでも「相手も同じ。柳川は四球1個」と疲労を言い訳にしなかった。
今冬の課題は明確になった。「制球を磨きたい。しっかりと腕を振り、狙った所に投げられるように頑張る」。迫田監督は「下半身が安定すれば制球は良くなる。走って体づくりをする」と話した。
来春のセンバツ出場は確実なものとしている。同校としては春夏通じて初の甲子園だ。「勝てる投球をしたい」。聖地で歓喜の瞬間を味わうために‐。この敗戦を決して無駄にはしない。