バレ2四球後バット折りながら52号!
「ヤクルト8‐2DeNA」(30日、神宮)
どうだと言わんばかりの表情で打球の行方を見届けると、ダイヤモンドをゆっくり駆け巡った。四回1死。ヤクルト・バレンティンは内角低めのシュートをすくい上げると、バットを折られながらも左翼席に放り込んだ。歴代5位に並ぶ今季52号。自身の持つ月間本塁打の日本記録も18本に伸ばした。
「バットの少し先だったが、強いスイングでたたくことができたし、ポール際は打球が伸びるところなので、フェンスを越えてくれると思った」。前夜の中日戦でも最終打席で敬遠四球で歩かされ、この日も2打席連続四球のあとで臨んだ第3打席。見逃せばボール球ともいえたが、「記録が近づけば近づくほど甘い球はなくなるけど、1球を打ち損じなかった。ストライク周辺の球は何でも打とうと思っていた」。厳しい攻めもかいくぐるバレ砲の離れ業に、相手捕手の鶴岡は思わず苦笑いした。
この日は小川監督の56歳の誕生日。試合前に「必ずホームランを打ちます」と約束し有言実行だ。指揮官は、「バットを折りながらもホームランはすごい。捕手との駆け引きになると思うが、やっぱり集中力だね」と、アーチをプレゼントしてくれたまな弟子をたたえた。
歴代5位はもちろん通過点。「素晴らしい順位だけど、自分は1番が好きなので、上を目指して頑張りたい」。あと3本に迫った「55本」はもちろんのこと、単独で“イチバン”に躍り出る日だけを思い描いている。
