本格日本酒70種 ビジネス街にオアシス!リーズナブルでカジュアル

 常連さんも初めての方も気がつけば友達に
 太田店長が作ったサバとキノコのカレー
2枚

 大阪・肥後橋にある立ち飲み店「日本酒のめるとこ」に行ってみた。ユニークな店名におやじ記者は「そのまんまやん」と思わずツッコミを入れたくなったが、実際はきき酒師がいる本格派。それでいてカジュアルでリーズナブルときた。時間を忘れて酔っぱらったのは言うまでもない。

 ◇   ◇

 大阪有数のビジネス街で居心地のいい店を見つけた。その名も「日本酒のめるとこ」。母体は寝屋川市にある酒店「奥広屋」とあって山形の「楯野川」など名門の酒蔵に顔がきくのが強みだ。

 場所は靱公園近く。大阪メトロ四つ橋線肥後橋駅7番出口を出て3分。四つ橋筋を南下し京町堀の交差点を右へ。しばらく歩くと、看板が見えてくる。御堂筋線本町駅、京阪の渡辺橋駅からも7分ほどの距離だ。

 今年5月に4周年を迎えた。店を切り盛りするのは少し目立ちたがり屋の太田明店長(37)と気配り上手な森田勝太マネジャー(36)の名コンビ。「カジュアルに飲めるのが、この店のいいところ」と声をそろえた。

 特徴は70種類の日本酒。それと、森田マネジャーがきき酒師であることだ。果実系か穀物系か、あるいは淡麗系か濃醇(のうじゅん)系か。それを色で示す。例えば青はフルーティーで濃厚、赤はしっかり、黄は淡麗辛口、緑はさわやかな味に分かれており、何か質問があれば森田さんが助言してくれる。これに合った料理を作ってくれるのが太田店長だ。

 1番人気は楯野川純米大吟醸(Sサイズ250円)、これに三重・清水清三郎商店の「作 恵乃智」(ざく めぐみのとも、Sサイズ250円)が続く。森田マネジャーは「伊勢志摩サミットの乾杯に作が使われた時は、これを目当てに来られる方が多かった」と教えてくれた。場所柄、客層の8割はサラリーマンで、この日は常連客ばかり。スタンプカードを見比べながら訪問頻度を自慢し合っていたのがほほえましかったが「ときどきレディースデーになる時もあるんですよ」と話していたのは聞き捨てならなかった。

 おすすめは7種類ある「作」の3点飲み比べ(Sサイズ1350円)だ。ぜひとも注文してほしい銘柄が槐山一滴水。これだけでSサイズ通常1300円。つまり、あと50円で2銘柄を飲むことができる計算だ。料理もおまかせ3品(500円)をぜひ。ボリュームたっぷりで何が出てきてもおいしい。好き嫌いがなければ、絶対にお得だ。

 店内に流れる懐かしの昭和歌謡も耳に心地よかった。取材した日は「贈る言葉」「涙のリクエスト」など、どストライクな曲ばかり。おやじの心にしみた。

 おっと、忘れてはいけない。締めは日替わりカレー。「1週間に5回はカレーを食べ歩きしている」という店長が作る自慢の逸品。店長とは競馬談議で盛り上がり、話が脱線ばかりしたが、和風だしでつくったサバとキノコのカレー(780円)は癖になりそうなほどおいしかった。店長、ありがとう!

 ◆日本酒のめるとこ 〒550-0002 大阪市西区京町堀1の12の6 営業は月曜日から土曜日の午後5時~同11時。定休日は日曜日、祝日の月曜日。1階は外飲みも可、2階はテーブル席、3階は座敷(団体歓迎)でトータル60人収容。TEL06・6136・7305

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