こじるりの呟きを読んで

 【8月11日】

 球場で会えば、いつも感じがいい。局アナでもなさそうだし、女優さんにしては壁を感じないけれど、シロウトの美しさじゃない。誰だろう??普段あまりテレビを見ないので分からなかった…。

 「こじるりですよ。小島瑠璃子って知ってるでしょ?」

 記者仲間から教えてもらったのは、4~5年前だったと思う。スポーツキャスターもやるし、侍ジャパンのナビゲーターも担っていたので、もちろん知っていた。でも、思っていたより小柄だし、何より、あまりに丁寧に挨拶してくださるので別人かと。

 ご本人と認識して以来、メディアで見掛ければ勝手に親近感をもって注目していたので、今回の件も勝手に肩入れしてしまって…。

 「想像で、ただの想像で、ひとの人格や生き方まで非難するのは本当にもう終わりにして欲しいです。とても悲しいです」

 当方が先月から始めたツイッターで、一昨日、こじるりのこんな呟きを見つけた。先ごろ発覚した熱愛がらみの中傷なんだろうか…当欄で詮索するつもりはないけれど、何年たっても、この手の〈被害〉は後を絶たない。

 SNS上の誹謗中傷といえば、スポーツメディアで被害にあった者もいる。10年ほど前だったか。あるサイトでの事実無根の書き込みを、個人的に許せなかったことがあり、ありとあらゆる手段、コネクションを駆使し、特定に至ったことがある。こう見えて(?)かなり執念深いもので。

 プロ野球界ではどうか。

 昔からデイリースポーツにも選手や首脳陣を批判する旨の電話がある。打てよ、抑えろよの類は日常だけど、ときに人格否定にまで及ぶのがFAがらみである。

 新井貴浩にも昔あった。丸佳浩にもあった。愛深すぎる所以…僕の理解はそうだと書いたことがあるけれど、本人や家族は傷つき、見ているこちらが吐き気をもよおす。まして名も明かさないSNSで、さも犯罪者かのように中傷する人が実在するのはやるせない。

 しかし、不思議なもので(?)この男への中傷は、少なくとも、僕の耳には全く聞こえてこない。

 大和である。

 この試合、個人的な「熱盛」はたった1球の勝負。大和VS尾仲祐哉だ。尾仲は、ご存じ、FA大和の人的補償で阪神にやってきた右腕。両者の対戦は今回が3度目で結果は3の0。この夜は大和が左翼へのライナー…良い当たりだったが、尾仲に軍配があがった。このマッチアップは今後も続くけれど、2人とも勝て-である。

 それにしても大和の対阪神戦打率がエグい。今季は29打数13安打で打率・448、1本塁打、7打点。いくらなんでも打ち過ぎ。でも、黄色い客席からは今でも大和へ歓声が飛ぶ。心地がいい…。

 ウエスタン・リーグ9試合で2セーブ、防御率0・00。つまり今季無失点で昇格してきた尾仲が、虎キラーになった大和を抑えた夜だ。こんな人間ドラマに寄り添う声が増えれば、不毛な書き込みは下火になると信じる。=敬称略=

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