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誰がドリスの大爆笑やねん

 【8月18日】

 僕は前回のヤクルト戦を取材していない。今月4日、5日の京セラドーム2連戦。大きい声ではいえないが、夏休みをいただき…。

 仕事バカなもので(?)2試合ともインターネットでチェックしていたのだが…さて、読者の皆さんはご存じだろうか。猛虎が延長サヨナラ勝ちした4日の舞台裏で〈放送事故〉があったことを…。

 あの試合、阪神1点リードの九回、金本知憲が球審にクローザーの登板を告げると、こんな実況が公共の電波に乗ってしまった。

 「九回のマウンドに、ドリフ」

 ド、ド、ドリフ…??

 解説していた阪神OBの亀山つとむは容赦なくツッコミを入れる。

 「誰が、大爆笑やねん!」

 南の島に滞在中だった僕は、こんな美味しい生中継を聞き逃してしまった…痛恨である。

 「亀山さんに救われました。まず、東京の局ではあり得ないやりとりです。ミスはあるものですけど…でも、やっちゃいけません」

 あの日、ラジオ中継した毎日放送(MBS)の実況アナウンサー金山泉(かなやま・いずみ)が苦笑いする。金山は即座に「ドリス!」と言い直したが、後の祭り。 「あのミスは、阪神ファンの方がSNSで話題にしていましたし…いやぁ、まいりました」

 新潟出身、イケメンで礼節ある金山とは何だかウマが合い、球場でよく絡む。この日も試合前に虎談論で盛り上がり…。「誰も傷つけないミスだし、いいんじゃないの?ファンも楽しんでいるみたいだし…」と、慰めておいたが。

 「そういえば、今朝、風さんの『取材ノート』読みましたよ。ロサリオのこと書いてましたね」。

 金山は僕の拙稿をよく読んでくれている。だから、宣言しておいた。「今夜、ロサリオ打つよ」。

 きのう、僕は偉そうに書いた。ホームラン8本の助っ人なら、結果がダメでも、若い選手を使ってと願うのが、ファン心理だと。

 この業界あるあるなんだけど、ネガティブに書く(言う)と、その裏目、好結果が出たりする。

 「ロサリオに一発出たらリポートで当欄を叩いておいて。デイリー吉田の記事はいい加減です。ロサリオ、やりました!って。泉ちゃんのミスは誰も責めないけど、当欄のは各所から責められるよ」

 金山はこの夜のラジオ中継で阪神側のベンチリポートを担当していた。試合中、記者席でイヤホンをして金山の声を聴いていたが、ミスなし。九回…。さすがに二度目の「ドリフ」は出なかった。

 「ロサリオがベンチに帰ってきたとき、平田コーチが声を掛けていました。今ので良いんだ、と。ロサリオはうなずいていました」

 金山のベンチリポートである。

 無安打で迎えた第4打席、ロサリオはカウント3-0から中飛に倒れたが、チーフコーチはOKサイン。「グッドフィーリングだと伝えたんだよ。配球とか、すごく悩みながらやっているから」。試合後、平田はそう語っていた。一生懸命で愛されキャラ。残り43試合。この筆が「ミス」だったと後悔させてもらえれば。=敬称略=

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