阪神・佐藤輝「甲子園の大歓声は本当に世界一」 ポスティング容認後初の取材対応で球団、チームメート、ファンに感謝

 阪神・佐藤輝明内野手(27)が21日、球団からポスティングシステムによる米大リーグ移籍を容認されたことを受け、西宮市内の球団施設で報道陣の代表取材に対応した。NPB史上9人目の三冠王に輝き、リーグ連覇に貢献した今シーズン終了後、初の公の場。自らの言葉で、球団や虎党へ感謝の思いを語った。

 無数のフラッシュが、夢を抱く若者の瞳を一層輝かせた。普段は多くを語らない27歳が、丁寧に紡いだ感謝の言葉。シックな黒の装いで会見場に現れた佐藤輝は、穏やかな表情で思いを語った。

 「まずはポスティングを容認してくださった球団、関係者の皆さんに感謝の気持ちを伝えたいなと思います。入団した時から、ずっと大切に育てていただきました。あとは、どんな時も応援してくださったファンの皆さまに、心から感謝を伝えたいと思います」

 甲子園のお膝元・西宮で生まれ育ち、猛虎の顔となった。コロナ禍だったルーキーイヤーは、無人のスタンドに球音だけが響く日々も経験。だからこそ、瞳を閉じれば、あの日の歓喜がよみがえる。

 佐藤輝は最も印象に残ったことを問われ、18年ぶりのリーグ制覇を果たした23年9月14日を回想。「甲子園の大歓声は本当に世界一だと思うので、それが印象的ですね。個人的には23年の優勝の時が、すごい歓声で、あれはちょっと忘れられないですね。一番すごかったんじゃないですかね」。勝負どころで背番号8が打席に入れば、祈りにも似たエールが聖地を揺らした。世界に羽ばたかんとする今、その声が「世界一」だと言い切る。

 もう一つ、「印象的」と語ったのは、かけがえのない仲間の存在だ。「本当に良い先輩、後輩に恵まれましたし、チームメートのみんなと良い関係を築けたと思うので、そこは一生続いていくと思う」。喜びも苦しみも分かち合った同志たちとの絆が、生涯の財産となり、異国の地で戦う原動力となる。

 今後は11月1日から申請手続きが始まり、MLB機構から全30球団に契約可能選手として公示された翌日から45日間が交渉期間となる。米大リーグは12月からロックアウト(球団側による就労停止措置)に突入する見通しで、11月中に早期決着となる可能性も十分だ。

 佐藤輝は会見の最後、虎党へ感謝の言葉を重ねた。「良いときも悪いときも声援を送っていただいて、グラウンドに立つたびにそれが僕の力になりましたし、6年間、ファンの方に育てていただいたと言っても過言じゃないので、本当に感謝しています」。手放すのは辛すぎる…それほどまでに大きく成長した猛虎の希望。海を渡った時、その瞳には、どんな景色が映っているのだろうか。

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