阪神大敗も希望の光 ドラ1立石が11戦ぶり2号2ラン「積極的に行こうと」歓声沸く博多虎党へ力強く拳
「ソフトバンク10-4阪神」(9日、みずほペイペイドーム)
初球をたたいた自身11試合ぶりのアーチが、次戦につながる光となった。ドラフト1位・立石正広内野手(22)=創価大=が6点を追った五回2死一塁で、左翼へ2号2ラン。意地の一発となったがチームは屈辱的な大敗を喫し、2位・巨人が0・5ゲーム差に迫り、上位3チームが1ゲーム内にひしめき合う形となった。
大敗の中に、一筋の光が差した。意地を見せたのは立石だ。博多にそびえる敵地で放った完璧ともいえる2号2ラン。5月24日の巨人戦(東京ド)以来、11試合ぶりの一発で虎党に追い上げの期待を抱かせた。
6点を追った五回2死一塁。そこまで大津に3安打無得点に抑え込まれていた中だった。「点差は関係なく。積極的に行こうと」。内角高めに甘く入った初球の緩い変化球を捉えた。「いってほしいなと思っていました」と期待のまなざしでグングン伸びていく白球を見つめた。打球はそのまま黄色く染まった左翼のホームランテラスへ着弾。打球速度158キロ、飛距離119メートルという強烈な一発だ。二塁ベースを回ったところで、歓声の鳴りやまぬスタンドへ拳を掲げた。
好球必打の極意だ。これで初球打率は13打数7安打での・538と驚異の数字を誇る。「(初球打ちが)良い結果につながる時もある。甘い球が来たら初球とか関係なく行こうと思っていました」。積極的にスイングを仕掛け、失投に目を光らせるリードオフマンの存在は相手投手にとって気が抜けないはずだ。
初回先頭でも同様だった。初球の直球をはじき返すと、打球は周東のグラブをわずかにかすめる中前打となった。プレーボールと同時に自らのバットで号砲を鳴らした。
ただ悔やまれたのはその直後の走塁だった。中野の犠打で二進後、森下の一打は右前打となったが、立石は自重しながら打球の行方を確認し、スタートが遅れた。結果的に一、三塁でとどまり後続が倒れた。先制機を逸する形となり「走塁の面とかでまだ課題があった。先制点につながる走塁ができたらよかった」と唇をかんだ。
三塁の定位置から敵陣の猛攻を目の当たりにし、「すごかったです」と度肝を抜かれた。ただ、感心するばかりではない。悔しさを糧に進んで行くのみだ。藤川監督は「また明日、しっかりやってほしいなと思いますね」と期待を込めた。昨年の日本シリーズの再戦となる今回の3連戦。第1ラウンドでは敗れた中、“新戦力”が芽吹いた。このままでは終われない。異彩を放つルーキーが次戦こそはやり返す。
◆ビジターと初球打率が好成績 立石のビジター成績は28打数12安打で打率・429、2本塁打、7打点に。ホーム成績は38打数4安打で打率・105、2打点。また、初球打率はこの日で打率・538(13打数7安打)。ちなみに先発1番は8試合目で打率・314(35打数11安打)。一方、同6番は6試合で打率・130(23打数3安打)となっている。
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