阪神・藤川監督 「準備とは、言い訳をすべてつぶすこと」 24時間、監督-を支えるバイブルは吉田松陰の超訳書「覚悟の磨き方」

藤川監督(中央)は監督通算100目を飾り笑顔で大竹とタッチする(撮影・山口登)
メンバー表の交換を終えベンチに戻る藤川監督(撮影・西田忠信)
8回、死球を受けた近本に代走を出す藤川監督(撮影・西田忠信)
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 「阪神1-0広島」(26日、甲子園球場)

 阪神が連敗を2で止めて首位に再浮上した。四回に佐藤輝明内野手が右中間へ決勝の6号ソロを放った。先発の大竹は7回無失点で今季初勝利。藤川球児監督(45)が巨人・原監督のセ・リーグ記録(167試合)に並ぶ最速タイ記録となる監督通算100勝を達成した。

  ◇  ◇

 監督就任を決断した一昨年オフ、会見で「私はいない。24時間、監督になる」と言った。球団史上、初めて就任1年目にチームをリーグ優勝に導き、迎えた2年目のシーズン。指揮官自らが昨年以上に「没頭」の日々を送る。ナイターでも午前中に球場到着。監督室で相手チームの映像や、データなどで戦略を練る。

 練習では必ず二塁手の定位置後方に立ち、定点から選手の変化を見逃さない。試合に入れば“相棒”はカンロ社の「ノンシュガー 果実のど飴」。攻撃時に巨峰と白桃、守備時にはミカンを取り、レモンは「酸っぱい試合をしない」と一切手をつけない。勝敗が決すれば監督室に戻り、次戦に向けた準備を始める。

 24時間、監督-そんな日々を支えるバイブルがある。幕末の志士・吉田松陰の言葉を現代に超訳した自己啓発書「覚悟の磨き方」。監督室に置き、カバンにも携帯する。大山ら思いを託す選手にも贈った。幕末の異端児と呼ばれながら、真っすぐに生涯を全うした姿は、火の玉と称されたストレートを武器に生きた現役時代同様に、藤川監督の野球人生を投影する。

 「準備とは、言い訳をすべてつぶすこと」

 「志は、命を懸けるに値するものだけを選べ」

 「本気になれば、孤独は消える」

 松陰の言葉に背中を支えられ、身をささげる監督業だ。「阪神タイガースは変わらないんです。監督が代わろうが、選手が代わろうが。それでも愛され続けて勝ち続けられるように、どうすれば…と毎日、悩むわけでね」。愛するチームが愛されるチームであり続けるために命を賭すと決めた。覚悟はあるか-自問自答しながら日々を戦っている。(デイリースポーツ・田中政行)

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