阪神・前川右京 自己最長11戦連続H 鋼のメンタルで食欲減退とは無縁「(体重)全然落ちないです」

 「DeNA2-3阪神」(23日、横浜スタジアム)

 脳裏にこびりついていたであろう残像をかき消し、阪神・前川右京外野手(21)はボールに食らいついた。二塁上で思わず笑みがこぼれる。11試合連続安打で自己最長記録を更新した。

 四回先頭で外角チェンジアップを捉え、左前に弾ませる二塁打を記録。「壮さん(筒井コーチ)が行けと言ってくれた」と、一塁コーチの声も背に受けて一気に二塁まで到達する好走塁を見せた。初回2死一、二塁の1打席目は右太もも付近に死球を受けてもん絶。四回の二塁打の直前にも内角高めに投じられる厳しい攻めを受けながら、臆することなく踏み込んで快音を鳴らした。

 8日・ヤクルト戦から安打を重ね続けいる若きスラッガー。一喜一憂せずに毎試合に臨む日々で、肉体がメンタルのずぶとさを物語る。「全然落ちないです」と開幕後から体重は減ることなく、身長176センチながら90キロ台を維持。チームの主力として試合に出続けている中でも食欲は落ちないという。腹が減っては戦はできぬ-。レギュラーとしての責任に押しつぶされることなく、食べて戦う肉体を整えている。

 二塁打の後は3打席連続凡退。「1本ずつ出ているんですけど、そこをどうにかできないとやっぱり数字は残っていかない」と自らを厳しく律した。1安打ではもう満足できない。飽くなき向上心で21歳の若武者は進化を遂げていく。

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